繊研plusメールマガジン読者、SNSフォロワーが選ぶ「2022年、印象に残ったワード」ランキングが決定しました。
2022年に繊研プラスに掲載された記事や検索ワード、記事ランキング、SNSなどから候補となるワードをピックアップし、メルマガ会員とSNSフォロワーの皆さんに投票していただきました。
3年ぶりに新型コロナウイルスによる行動規制が緩和され、少しずつにぎわいを取り戻しつつあるいま、ファッション業界でも様々な変化がありました。
2022年、みなさんの印象に残った言葉とは?1位から順番に見ていきましょう。
■1位:円安
1位は「円安」。2021年末に1ドル=113円台だった為替レートが今年4月に120円台、6月に130円台となり、10月に入ると150円の大台を超えるなど32年ぶりの円安水準となりました。原材料や海上物流費の高騰と合わせ、輸入が主力である日本のファッションビジネスを難しくする一因となっています。
アンケートでも「円安の影響で商品価格の高騰も発生し、会社でも大きな影響を受けた」「輸入商品価格の高騰が仕入れに影響を受けている」「日々冷や冷やしながら動向観察し、顧客折衝や利益維持に努めた」など仕事に影響を受けた方の声が多く集まり1位となりました。
【読者からのコメント】
- 輸入品を扱っており影響が大きかった
- 経済的に1番インパクトあったと思う
- この業界にいると、円安は切実
- 貿易関係なので非常に痛い目に遭っている
- 円安の影響で輸入品の価格が高騰し利益を圧迫
- 円安による為替差損被害を回避出来なかった
- 仕事に直接関係があり大きな打撃をうけているから
- とにかく原価が上がりまくって、ものづくりの仕方が変わった
- 値上げも含めてかなり実感!
- 上代決定、コスト計算に苦労した
- ドイツから3年ぶりに帰国した友人が、日本は3割引の価格と言って、渋谷、丸の内で冬物ダウンをたくさん購入して帰って行ったのが印象的であったため
- 値上げと同時に今年後半度々耳にしたNEWS
- 国力の低下が著しいことが円安につながっていると思う。もっと教育に税金を使って優秀な人材を長い目で育てていくことが必要。海外で学ぶ方が安く、海外で働く方が賃金が高い。娘の大学の学費の高さに驚いた。これを奨学金で賄えば返済に追われ若い人の消費は衰え、結婚さえも遠のき出生率はますます下がり国力がさらに低下すると思う
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■2位:ウクライナ危機
2位は「ウクライナ危機」。2月にロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始したことから大きなニュースとなりました。
原油価格の高騰やロシア領空内の飛行禁止による輸送コストの増大や輸送時間のロスなどの問題が発生し、連日の報道で印象に残った読者が多かったようです。
【読者からのコメント】
- 2022年に惹起した人類存亡の危機
- 世界を巻き込む不安
- 世界中に様々な影響を与えたから
- 22年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻が世界を分断し、エネルギー、食料の供給をはじめとする、あらゆるサプライチェーン網の混乱と見直しを迫る切っ掛けとなったこと
- ロシア上空がまず使えなくなり、天然ガスの供給が少なくなったことで、イタリアの工場に打撃。素材の値段が上がり、供給と共に難しくなった
- 命が奪われているから、戦争反対だから
- 戦争が身近に
- 世界中に影響が出た
- これで色んな良くない影響が出ています。早く平和が訪れて欲しい
- コロナ禍の影響が残る中、ウクライナ戦争の影響が加わったことはインパクトが大きい
- 資源の乏しい日本への影響を感じざるを得ない年となったから
- 長期化するウクライナ情勢は注目
- いちばんニュースで見た
- ウクライナ危機では民主主義、エネルギー含めた安全保障への危機管理が揺るがされた
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■3位:値上げ
3位には「値上げ」がランクイン。円安、原材料、物流費の高騰など調達コスト上昇が続き、食品や日用品だけでなく、ファッション業界でも多くの企業が値上げに踏み切りました。
「生活に直結した」などのコメントも多く、「収入も上がらないのに値上げだけが続く」と今後の先行きを不安視する声も上がりました。
【読者からのコメント】
- いちばん日常生活に直結することなので
- 生活に直結した
- 家計に打撃を与えるので
- 物価が高くて生活しずらい
- 身の回りの商品の値段がほぼほぼ値上げとなったため
- 資材全てが値上がりしている
- なかなか聞き入れて貰えず、逆に少し円高に振れたらすぐに値下げを要求される状況、なんとかならないか
- 仕入価格が頻繁に値上がるも、販売価格への転嫁も容易ではない
- 下代も若干ですが上がったため売り上げだけは好調だった
- 便乗値上げも目につくが、価格が上がることは必然。これに伴って所得が上がらないのは、いかがなものか
- とにかく値上げせずに商品を作るのに必死だった
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■4位:シーイン(SHEIN)
4位は「シーイン(SHEIN)」。今年日本で相次いで限定店やショールーミングストアを開設し話題となりました。
労働環境について疑問の声も上がりましたが、「ファッション業界にインパクトをもたらした。今後のどうなるか注目したい」「小売業の脅威であるがトレンド追求型の最高モデルとして勉強になる」など、その成長速度の速さに注目している人も多いようです。
【読者からのコメント】
- 安さの裏側、問題が取り上げられていたこと
- インフルエンサー、若い人の間でかなり話題になっていた。しかしウイグル問題や労働環境の悪さもあり印象に残っている
- 大阪や東京に店舗もできてSNSでも良く見られた
- その異常な安さから、製造過程における劣悪な労働環境が噂されているため気になっていた。そのようなブランドが日本で流行り、実店舗の第一号店も日本なのが悲しい
- 日本にも実店舗ができ、成長速度の速さに羨ましさを感じたため
- 売り方が上手い。中国販売を敢えて避けて、品質検査が法制化されていない国で販売している。また個人輸入であれば、製造者責任のリスクもほとんどなく、このあたりのリスク管理もよく考えられている
- 品質は見劣りするが、約3週間で物作りをし、特筆すべきは中国では一切販売をせず、海外の顧客に宅配する仕組みを構築し、2兆円を超える売り上げを達成したこと
- ショールーミング自体は新しくは無いが、チープでトレンド感がある服は一時的だが牽引力がある
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■5位:上海ロックダウン
5位は、新型コロナウイルスの感染拡大により、3月末〜5月末にかけて行われた中国・上海でのロックダウン(都市封鎖)。多くの工場が稼働停止となり、物流機能も制限されたことでファッション業界にも多くの影響を与えました。
「とにかく納期が遅れるし、納品数もブレるし、売上確保のために奔走した」など、円安や値上げと同様、仕事に影響を受けた方が多くみられました。
【読者からのコメント】
- 中国生産依存について、改めて考えさせられた
- 以前、上海に赴任していて気になっていたから
- 仕事上かなりの影響をうけたため
- 上海は直接かかわりが多いので仕事や個人的にも
- 生産状況が目まぐるしく変わり、先が予測できない状況で、ある意味仕事力が非常に鍛えられた出来事だったので
- とにかく納期が遅れるし、納品数もブレるし、売上確保のために奔走した
- 製品が中国より遅延、困った
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■6位:メタバース
6位は「メタバース」。meta(超越した、高次の)とuniverse(世界)を合わせた造語で、主にネット上に構築した多人数参加型の三次元の仮想世界を指します。
ファッション業界では、3月のメタバースファッションウィークにアンリアレイジが日本で唯一参加、その後多くの企業がメタバースへ参入しています。
【読者からのコメント】
- 将来の生活、ビジネスを変える動きだと思っている
- ようやく聞きなれてきた
- 人類の存亡危機を救う第三の市場となるか
- ファッション業界のメタバース進出が印象に残っている
- このビッグウェーブに乗り遅れるわけにはいかない
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■7位:三宅一生
7位は、8月に肝細胞がんのため84歳で亡くなったファッションデザイナーの三宅一生さん。世界的ファッションデザイナーの突然の訃報は、業界内外問わず衝撃を与えました。
【読者からのコメント】
- 常に斬新な提案で時代を作ってきたデザイナーだから
- 非常に好きなデザイナーの一人
- 日本を代表するデザイナーがまた1人いなくなってしまったため
- 大好きなデザイナーだから
- 大好きなブランド。あなたの意思は受け継ぎます
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以上が、2022年に印象に残ったワードランキングでした。来年はファッション業界でも明るい話題が増える一年となりますように!