《どうなる価格》アダストリアとバロックジャパンは値上げには慎重だが… 原価上昇、秋冬物に影響も

2022/04/21 06:29 更新会員限定


デザインや素材の質を高め単価も上げたブランドは認知が広がっている(アダストリア「ハレ」22年春夏物)

 原料費や物流費の高騰、綿花の価格上昇、円安など事業環境は厳しさを増している。一方、アダストリアとバロックジャパンリミテッドは引き続き、コスト上昇による値上げに慎重な姿勢を示す。

 アダストリアは、綿花の価格上昇で、機能を付加した再生ポリエステルへの代替を進めている。円安の影響は、今春夏と秋冬の主力商品の先行発注分までは為替予約で補えている。しかし、「今の水準が続けば、秋冬の追加発注分に影響が出る見通し」としている。

 価格戦略の考えについて「日本はデフレが続き、先進国の中でも物価が安い。価格と品質のバランスをどうとるのかを考えて実現していく必要がある」(福田三千男代表取締役会長)という。この間、価格に見合った価値ある商品を訴求して成果も出ている。「ハレ」「ジーナシス」「ページボーイ」はデザインや素材の質を高め、単価も上がったが「新規客にも、少し価格が上がっても良い物だとの認知が広がっている」という。

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