東レは衣料用・産業用の各種糸・わた・不織布を7月出荷分から値上げする。値上げは今年に入って1月、5月に続いて3回目となる。値上げ幅は1キロ20~80円。
対象はナイロン6、ナイロン66、ポリエステルの長繊維及び短繊維、カーペット用のナイロンBCF(長繊維)、アクリル短繊維、ポリエステルスパンボンド(長繊維不織布)。それぞれの合繊粗原料価格が高止まりしているのに加え、4月以降の急激な円安によって直近3カ月だけで10~30%上昇しているため。
粗原料以外にも、副資材、燃料・エネルギー、運輸費等の上昇に歯止めがかからず、今後も一層上がる見通し。
固定費や比例費の削減といった自助努力で吸収できる範囲を超えており、安定した商品供給や高付加価値品の開発といった生産基盤維持のために値上げを決めた。
素材別の値上げ幅は、衣料用及び産業用のナイロン6(長繊維・短繊維)が50円、衣料用及び産業用ナイロン66(同)が80円、ナイロンBCF糸が50円。ポリエステルは衣料用及び産業用の長繊維、各種短繊維、スパンボンドがいずれも30円。アクリル短繊維が20円。