【ニューヨーク=杉本佳子通信員】欧米企業が次々と、ウクライナの支援に動いている。H&Mは3月2日、ロシアでのすべての販売を一時停止すると発表した。「ウクライナで起きている悲劇を憂慮し、被害にあっている人々の側に立つ」と表明した。ウクライナにある店はすでに、顧客と従業員の安全のために一時閉鎖している。
ケイト・スペード・ニューヨークは、ケイトスペードニューヨークファンデーションを通じて、ウクライナからの難民支援にあたる非営利団体、国際救助委員会に2万5千ドルを寄付するとインスタグラムで発表した。別途、同ブランドの親会社傘下のタペストリーファンデーションが、ウクライナからの難民を支援している国連難民高等弁務官事務所に10万ドルを寄付したという。
トリー・バーチはインスタグラムで、ポーランドでウクライナ難民のために炊き出しをしているワールド・セントラル・キッチンへの寄付参加を呼びかけている。3月いっぱい従業員が寄付した金額の同額を会社として寄付するとしている。
非営利団体のファッショングループ・インターナショナルは、ファッショングループ・ファンデーションとして「ファッショングループ・ヘルプ・ウクライナ」基金を設立した。ニューヨークベースの非営利団体「デリバリーング・グッド」とパートナーシップを組み、ウクライナと国外に退避した難民たちのニーズを検証し金銭的サポートを直接行うとして、寄付を呼びかけ始めた。
これに先立ち、ナイキはロシア内での配送を保証できないとしてオンライン販売を中止、アップルはロシア内のすべての販売を停止すると共にアップルペイの利用を制限、アディダスはロシアサッカー連合とのパートナーシップ契約を停止した。
コペンハーゲンにある著名なレストラン「ノーマ」はインスタグラムで、3月4日の全ての飲み物の売り上げをウクライナへの人道支援のために赤十字に寄付すると発表した。