ジュエリーの価格が上がり始めた。金の地金やダイヤモンドの高騰を背景に、ファッションジュエリーブランドの値上げが相次いでいる。様々なコストアップは企業の自助努力を超え、商品への価格転嫁を昨年せざるを得なかったブランドが今年も実施、年内に2回値上げするブランドもある。クリスマス商戦の始まる秋までに値上げを済ませ、最大商戦の冷え込みを避けたい考えからだ。ただ、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着いた際には、ブライダルが復活するとも予測されるため、どのタイミングで値上げするのか悩ましさもある。
(中村維)
地金価格は、コロナ下で高騰を続けてきた。田中貴金属工業が公表している金の年次価格推移によると、1グラム当たりの平均価格は19年に約4900円だったが、21年は約6400円になった。ウクライナ情勢や円安を受けた22年3月には7000円台に突入、4月12日時点では8691円となった。金と同様にプラチナ価格も上昇するなか、この数カ月で急騰が目立つのがダイヤモンドだ。ロシアはダイヤモンド産出量の世界第1位であり、ウクライナ情勢による供給不安から、この2カ月ほどで跳ね上がった模様だ。
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