寛斎スーパースタジオ（東京）は、メタバース（インターネット上の仮想空間）・NFT（非代替性トークン）関連領域を通して人間を元気にする実験的なプロジェクト「カンサイマン」（寛斎人間）を始動する。カンサイマンは、寛斎のアイデンティティーと様々なクリプトカルチャーの融合による新たなクリエイションを発信する。プロジェクトの第1弾として、三つの協業を実施する。
（大竹清臣）
山本寛斎のクリエイションはファッションだけにとどまらず、年齢や性別、国籍をはじめとしたあらゆる垣根を越えて、世界中の様々な人々・文化との交流によって生まれ、絶えず変化してきた。21年以降、デジタル空間はビジネスでも、クリエイター・アーティストの新しい活動の場としても急速に市場拡大を続けている。カンサイマンはバーチャルとフィジカルの双方から人間を元気にするプロジェクトを目指す。
80年代に社会的ブームとなったDCブランドの中でも、異彩を放った山本寛斎。メンズラインとして誕生し、アバンギャルドなデザインで若者から支持された「カンサイマン」のアイテムは、ビンテージとしても多くのファンに愛されている。今回、カンサイマンの新たなプロジェクト、カンサイマン（寛斎人間）がカンサイ×ヒューマンを軸にメタバースの世界でジェンダーレスに展開する。プロジェクトのスタートでは、寛斎を象徴するアイテムであるスカジャンを制作。デジタルファッションブランドの「NauGhtEd」（ノーテッド）と協業して完成した3Dスカジャンをメタバース上のギャラリーで発表する。
二つ目は、メタバースとフィジカルを融合したデジタルアートの祭典「クリプト・アート・フェス」を開催したメケゾー氏とVR（仮想現実）クリエイターのミソシタ氏が立ち上げたメタバースNFT「Metaani」と協業し、カンサイマンモデルのMetaaniを5体制作。さらに、「クリプト・アート・フェス2022」にカンサイマンがシルバースポンサーとして参加することを記念したアイテムとして、特別なMetaaniも1体制作し、抽選でプレゼントする。
三つめは、「和」を大事にしながら活動するアーティスト・クリエイター中心のストリート集団「チームナゴミ」。そして次世代のクロスプラットフォームIPを構築してウェブ3.0のテクノロジーを活用したプロジェクトを展開する「0N1Force」。今回、チームナゴミから15人のアーティストが「ファッション×革命」というテーマで、0N1Forceの世界観を表現することが決定した。発表されるすべての作品はSBINFTのマーケットプレイスの他、クリプト・アート・フェス2022で展示され、人気投票も行われる。この特別な出会いを記念し、投票で最も支持を集めた作品とカンサイマンが協業し、特別なスカジャンを制作する。
