「ブランドを始めた当時は、リアルに存在しないものを作るということは一切考えていなかった」。そう語るのは、3月に世界で初めて開かれた「メタバース・ファッションウィーク」(MFW)に日本から唯一参加した「アンリアレイジ」の森永邦彦デザイナー。NFT(非代替性トークン)が話題になり始めた当初からデジタル作品に積極的に取り組んでおり、主催側から声が掛かった。「人が集い、コミュニケーションが生まれる場には、どんな形であれファッションが求められると感じた」のが初参加の感想だ。ファッションビジネスに厳しさが増すなか、経営上のメリットも指摘する。
(永松浩介)
MFWには世界から約60ブランドが参加。アンリアレイジは、22~23年秋冬パリ・コレクションで発表した「プラネット」のアイテムをアバターに着せた。「多様な国籍の人たちがおのおのの装いで、現実の制約にとらわれず自分を表現するコミュニケーションの場が形成されていると感じた」と話す。
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