ものづくり最前線

世界に誇る「日本製」の技術と品質。ファッション業界で国内生産が減少するなかでも、国産の“ものづくり”にこだわり、技術を守りながら進化を続ける製造現場に光を当てます。現代の匠たちの情熱と挑戦、日本のものづくりの今と未来をお伝えします。

大本染工(京都市) 「あそこに行けば何かあると思ってもらえる会社に」 非アパレルも新規開拓

2023/08/23

 「あそこに行けば何かあると思ってもらえる会社になりたい」と語るのは大本染工(京都市)だ。古くは京都と大阪を結ぶ水運の要衝として栄え、日本三大酒どころとして知られる伏見に工場がある。水資源が豊かな土地で1935年に...

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帽子製造・販売のカシラ 日本製にこだわり全国4カ所に拠点 社内公募で職人育成、技術継承

2023/08/09

 帽子の製造・販売のカシラ。創業以来、「すべてのひとに、最高の帽子を」届けるため、メイド・イン・ジャパンにこだわり、日本独自の帽子文化を発信し続けている。そのため、日本の優れた職人技術を守り、若い世代に継承していく...



意匠撚糸の近藤 撚糸と編み立ての試作工場を設置 物性や風合いなどの品質を安定

2023/08/04

 テキスタイルの付加価値を決定する大きな存在は糸。その糸に特別な価値を付けるのが意匠撚糸。異なる素材品種の糸を組み合わせて多様な形状を作り上げる。その意匠撚糸でものづくりと販売の中心にいる近藤(愛知県一宮市)は、顧...



近藤紡績所徳島工場 糸から縫製まで高付加価値型サプライチェーン構築 人と機械のハイブリッドで

2023/07/26

 近藤紡績所の国内縫製拠点、徳島工場(徳島県板野郡)は、子供服の百貨店ブランドを中心に高品質なカットソーアイテムを生産している。糸から縫製までこだわった自社ブランドの生産も担い、高付加価値型のサプライチェーンを構築...



遠州織物アパレルのハウス(浜松市)の産地活性化 シャトル織機の生地で服企画

2023/07/12

 遠州織物を主力にアパレルを企画、販売するハウス(静岡県浜松市)が自らの事業を、産地活性化の取り組みと結びつけながら展開している。遠州織物の魅力からブランドを起こし、魅力を商品に盛り込んで販売を広げてきた。産地が認...



尾州産地の渡六毛織 差別化テキスタイルを支えるのは?

2023/06/28

 「デザイナーやアパレルブランドなどの顧客が将来欲しいと思うテキスタイルを開発して提案している」と自社の強みを語るのは尾州産地のテキスタイルメーカー、渡六毛織。創業から130年を超える毛織物の老舗メーカーだが、「か...



水沢に続け!工場のブランド化 デサントアパレル吉野工場、技磨く

2023/06/14

 スポーツメーカーのデサントが、工場のブランド化に挑んでいる。子会社のデサントアパレルが運営する吉野工場(奈良県)はポロシャツ、西都工場(宮崎県)は接着縫製技術を活用する製品の専用工場へと変わりつつある。念頭にある...



産地に根差す信頼の伴走者 群馬県立産業技術センター繊維工業試験場とは?

2023/05/31

 繊維産業の従事者が頻繁に出入りする公的機関がある。繊維産地の群馬・桐生に立地する、群馬県立産業技術センター繊維工業試験場だ。今では「国内で唯一」繊維に特化した公的試験研究機関として知られ、県内だけでなく、全国から...



先染め織物の匠の夢 独自性の高い生地を作り続ける 製品の製造・販売にもチャレンジ

2023/05/05

 新潟県見附市の先染め織物の製造・販売する匠の夢(松尾憲久社長)。糸の染色・糊(のり)付け工程以降の織物までの工程をすべて内製化している一貫生産工場で、独自性の高い織物や生産管理がしっかりでき、運搬ロスがないことな...



《ものづくり最前線》バッグ・小物のケースタイル(埼玉県川口市) コロナ下に自社の裁断加工場を始動 元同僚の縫製工房とチーム組み

2023/04/12

 ケースタイル(埼玉県川口市)はコロナ下の20年に高橋蔵央代表が立ち上げたバッグ・小物メーカー。連携する元同僚のバッグ縫製工房(ケーズプランニング)と同じ建物内に事務所を構え、外注先の裁断や漉(す)き、縫製など分業...