スポーツメーカーのデサントが、工場のブランド化に挑んでいる。子会社のデサントアパレルが運営する吉野工場(奈良県)はポロシャツ、西都工場(宮崎県)は接着縫製技術を活用する製品の専用工場へと変わりつつある。念頭にあるのは、工場名を冠した人気の重衣料「水沢ダウン」の成功。水沢工場(岩手県)生産であることが、高品質を示す〝証〟となり、工場がブランド化した先行事例となっている。「吉野ポロ」ブランドの確立を目指す吉野工場の動きを追った。
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多品種から少品種へ
近鉄吉野線福神駅から徒歩10分。モノトーンの洗練された外壁に「マンシングウェア」のシンボルマークであるリトルピートが描かれた、吉野工場が見えてくる。17年に移転・完工した同工場は、2階建てで延べ床面積は約6600平方メートル。約140台のミシンを備え、工員数は58人、縫製を担当するスタッフは32人を数える。工場内には型紙を製作するパタンナーも常駐しており、細かな仕様変更などにも機敏に対応している。
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