松井孝予

仏蘭西は1日にして成らず。同居犬ジャック・ラッセルたち並の嗅覚を持つパリシェンヌ(パリ犬)になりきって、この国の奥深さをサラッとお伝えしていきます。 まつい・たかよ 締め切りから解放されたい欲望からトーキョーの出版社勤務にピリオドを打ち、職ではなく食を求めパリに来たはずなのに… 美食だけの人生は許されず(当たり前)、センケンの通信員をしています。締め切り+時差の皮肉な運命に逆らわず、仕事と食歴磨きに励む毎日です。

野生のオーケストラで教授が語る(松井孝予)

2016/11/11

ジオフォニー    バイオフォニー 日常生活では耳にしない、美しい響きを持った言葉たち。「サウンドスケープ」は、R・マリー・シェーファーが20世紀後半、ある瞬間にわたしたちの耳に届くすべての音を意味 する用語として...

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ボン・マルシェのPARIS!(松井孝予)

2016/11/02

ボン・マルシェで「パリの虜(とりこ)になるわよ」。パリ左岸の百貨店ル・ボン・マルシェで開催中の PARIS! 展。2年前に大ヒットを飛ばした「日本展」を彷彿させる賑わいとなっている。ツーリストもパリジャンも、パリの...



反逆者という名のテキスタイル展(松井孝予)

2016/08/20

■クレモン=フェランの夏フェスRebelles /「反逆者たち」というテーマにつられ、パリから汽車で4時間弱(もかけて)、オーヴェルニュ・ローム・アルプ圏の火山帯に囲まれた仏中部の古い都市、クレルモン=フェラン /...



仏ブルターニュの「UEDA CHO」(松井孝予)

2016/08/05

■ベジタルな写真フェスティヴァル お伽の村、ラ・ガシイLa Gacilly仏西部、ブルーの海に囲まれたブルターニュ地方にラ・ガシイという人口2200人の村がある。ここでは毎年夏、写真ファスティヴァルが開催され、30...



香る南仏モード フラゴナールの旅(松井孝予)

2016/07/12

■パルファンのスタートアップ 一度は行ってみたかった南仏グラース!香る手袋の産地だったこの地方は、18世紀から香水の産地として、その名は世界に響き渡る。ここに1926年前、リヨンからユジェーヌ・フュシュという公証人...



ヴィンテージの帝王が初の東京展(松井孝予)

2016/06/27

ディディエ・リュド。その名は、「ヴィンテージの帝王」、とか、「王様」、英語で「キング」とか、フランス語なら「ロワ」など、ヴィンテージの世界で君臨する大物の肩書きを持つ。その形容は本人の容姿にも通じる。 彼は背が高く...



!! フォンダシオンLV(松井孝予)

2016/06/14

■ゲーリーとビュランのカレイドスコープブローニュの森を漂いながら旅をしているアイスバーグのような、今にも変化しそうな生き物にも見える、あのフランク・ゲーリーが手がけたフォンダシオンルイ・ヴィトンが、今、ファンタステ...



カルティエ財団で森山大道を見る(松井孝予)

2016/04/27

雨が降ったら、雨が降ったと記せ」というサマセット・モームのフレーズが好きで、36年まえ、34才のぼくは「記録」誌を作った。きっと、そんな風に写真を考えたかったのだろう と、写真家森山大道は、2008年に復刻された「...



ロリータ劇場お茶会プロポーズ(松井孝予)

2016/04/14

「ベイビー、ザ・スター・シャインブライト」。盛りを過ぎた頭が記憶するには長過ぎるロリータブランド名だった。そしてこの略してBSSBがパリ通信員としてのロリータ歴(「着用」ではなく仕事として)のはじまりだった。  ル...



仏菓子 新年のしきたり(松井孝予)

2016/01/18

新年早々、パリから食の香りをお届け。「食研新聞」 仏菓子の新年のしきたり La Galette des Rois / ラ・ギャレット・デ・ロワフランスの新年は、このギャレット・デ・ロワ(王様)で祝います。その存在は...