パルコ 直営コワーキングスペース1号店を心斎橋パルコに

2020/11/20 06:29 更新


 パルコは、11月20日に大阪・心斎橋に開業する心斎橋パルコに直営コワーキングスペース「スキーマ」の1号店を開設する。主にクリエイターを対象とし、ワーキングスペースだけでなく、展覧会や期間限定店を開催するギャラリー、利用者同士の交流の場であるラウンジなどを設け、「働き方の多様化に対応するとともに、商業施設への新しい来館動機をつくる」(松井睦ワーキングスペース事業部部長)。来春以降、2号店を出店する計画だ。同館4階に開設する。施設面積は約373平方メートル。ワーキングスペースとして、フリーアドレスゾーンと五つの個室を設置。ギャラリー、ラウンジのほか、個人のコレクションを展示するブースや館内のテナントも利用できる会議室や多目的ルームも作った。「イデー」の創業者の黒﨑輝男氏が代表を務めるMIRAI-INSTITUTEと流石創造集団と協業し、内装や家具も「クリエイティビティーを重視し、こだわった」。

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 ギャラリーは利用者だけでなく、一般客も来場可能。アート作品などの展示・販売のほか、利用者が自身の作品・商品を発表する場としても活用し、インキュベーション(ふ化)につなげる。第1弾企画として、「OIL・バイ・美術手帖」(OIL)などがプロデュースする展覧会を11月20日~12月1日に開催する。OILのサイトで作品と関連グッズを販売する。

 フリーアドレススペースの近くには「新たなアイデアを促すクリエイティビティーあふれる空間」として、個人コレクションブースを設けた。20日から、大阪市中央区谷町の人気飲食店「大衆食堂スタンドそのだ」などを運営するFERの園田崇匡代表がセレクトした雑貨などを展示、一部をパルコのEC「パルコオンラインストア」で27日から販売する。

個人コレクションの展示ブースも設置、利用者のクリエイティビティーを刺激する(写真は松井事業部長)

 多目的ルームは、館内のテナントがオンラインでの接客やミーティングなどに活用できるようにする。17~19日には開業記念イベントとして、越境ライブコマース配信を実施した。同事業は1年半前から準備を進め、新型コロナウイルス発生前にコンセプトを固めていたが、多目的ルームはコロナ禍を踏まえて作った。

 利用者へのサービスとして、パルコオンラインストアや、パルコとキャンプファイヤーの協業によるクラウドファンディングサイト「ブースター」を活用した販売やマーケティング活動ができるようにする。専用SNSも設け、「利用者同士がチームを作り、コミュニケーションと新しい企画を促す」仕組みも整備した。

 ワーキングスペースは既に入居予約を開始。「小売り、飲食、イベント会社などの個人事業者を中心に、女性の予約が半分以上。2人用の個室は全て契約済み」という。

単なるワーキングスペースではなく、「サロン」のような空間にした


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