駐日フィンランド大使館は7月9日、「ミナペルホネン」デザイナー、皆川明さんのフィンランド獅子勲章騎士一級章受章のお祝いの会を開いた。
42年に制定された同獅子勲章は、フィンランドに功績を残し、尽力を尽くした国内外の個人に対し、大統領が唯一の権限を持って授与している。皆川明さんは、ミナペルホネンを通じてフィンランドの企業やブランドと協業に取り組み、長きにわたってフィンランドと日本の文化的な交流を深めていることが評価された。
今年6月6日に現地で、外務次官のユッカ・サロヴァーラ氏から獅子勲章騎士一級章を受章した。
デザインへの考え方の支えに
皆川明さんの話
19歳の時に旅行で訪れ、フィンランドの人たちの優しさに触れたことがきっかけで、その後40年にわたりつながりを深めてきました。デザイン、生活様式、暮らし方を含めて国民が豊かになれることを体現する文化は、私たち(ミナペルホネン)がファッションだけでなく、暮らし全般をデザインする考え方の支えになっています。勲章を頂いたことは、デザイナーとしての活動を支援して下さった皆様とのご縁のおかげです。一人ひとりが支えて下さったエピソードもたくさんあり、感謝申し上げます。
フィンランドの企業との仕事を通じて感じることはデザインの寿命の長さです。一度出したデザインを継続し、発展させることを大事にします。しっかり開発することで、そのレシピを長く使い続けることができますし、生産も安定します。使い手の消費者は、少しお金がかかっても長く使い続けられるものを購入する意識があって、双方向の関係が成り立っていることを日本にも根付かせたい。