かこっとん 兵庫県で綿花栽培に取り組み 今一度地元に根を下ろして

2021/04/26 06:30 更新


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鷲尾代表

 「綿花を巡る議論が盛んになってきた。これを機に国産綿花の価値や取り組みを、より多くの人に知ってもらえれば」と言うのは、兵庫県加古川市で有機栽培綿の栽培や糸販売を進めている「かこっとん」代表の鷲尾吉正代表。「コロナ下で厳しい状況が続く半面、地域の活性化を重視してきた。改めて地元に根を下ろしながら、『播州木綿』の復活を目指したい」と意気込む。

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 綿花作りへの挑戦から10年、かこっとんを立ち上げて5年が過ぎた。超長綿やカラーコットンなど品種のバリエーションも拡大してきたが、次のステップに進むには地元との取り組みの強化が不可欠だ。近隣3市2町の経済界の有志に呼び掛け、100万円×10人の出資を募り、利益の40%を配当する仕組みを構築中で、現状半分の賛同を得ている。

 障害者支援も進める。地元の就労継続支援B型事業所であるアンソレイエ・レーヴ、志方東営農組合をパートナーに、綿花栽培に関し農業と福祉が連携した「農福連携包括事業」を4月からスタートした。これまでもB型事業所には綿花収穫を依頼してきたが、今後は、作業所2カ所にジニングマシンを設置、営農組合から畑を借り、かこっとんがB型事業所からわたを買い取る方式に変えていく考えだ。高齢化による耕作者の減少への対応、障害者の心身の健康増進、安定的な収入の確保などを目指す。

 収穫後の綿花の種を絞った綿実油、落ちわたや茎を活用したコットンペーパーも今年中に具体化する計画で、小規模の搾油メーカー、品質管理に優れた有力製油メーカーと協業の枠組みを進めている。

 一方、出口戦略も重要となる。地場産業である靴下、播州織と組んだストールなどの販売のほか、活動の趣旨に賛同してもらえるアパレルメーカーなどと「契約畑」の提案を継続中。原糸に関しては、大正紡績の協力を得て1キロからの販売体制を組んだ。個性派ブランドやセレクトショップへの提案を強化すると同時に、他産地の丸編みニッターとのクラウドファンディングも検討中だ。

 さらに枠組みを地域全体に広げ、行政と連携しながら綿花畑や摘み取り体験などを切り口にした「コットンツーリズム」、綿花栽培の産業化による農業振興や休耕田対策などへ構想を広げていく。「コロナ下で思うような動きができない面はあるが、現状の1ヘクタールをまずは100ヘクタールに。夢に向かって進んでいきたい」と力を込める。


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