フリーウィル エシカルマーケット「テルズ・マーケット」を開設 買い物すると“森が増える”

2021/12/06 06:28 更新


 ICT(情報通信技術)エンジニアリング事業、ICTコンサルティング事業などを行うFreewill(フリーウィル、東京、麻場俊行代表取締役)は、買い物をするだけで森が増えるエシカル(倫理的な)オンラインマーケット「テルズ・マーケット」を開設した。消費者がテルズで買い物をするだけで、持続可能な未来を生み出す一員となり、商品の作り手の思いや製造工程を消費者に伝えることでエシカル消費を推進する。

 消費者庁が実施した19年のエシカル消費調査によると、「エシカル消費」という言葉を知っている人は全体の8.8%。16年との比較では3年間で約2倍に増えているものの、社会全体の意識の変化は遅く、SDGs(持続可能な開発目標)の30年目標達成は難しい状況にある。

 こうしたことを背景に、テルズで買い物するだけで、自然にエシカル消費につなげる狙いを込めた。「エシカルには物語がある」をコンセプトに、作り手や職人の思いや社会課題の解決、伝統文化の継承、環境への配慮、地域貢献、原材料・製造工程などを伝えることや後世に語り継ぐことを重視してエシカル消費を推進する目的でオンラインマーケットを開設した。

 現在はプレオープン中でファッションやアクセサリー、キッチン&ダイニングなど11ブランドが出店しており、22年夏の本格始動に向けて生活雑貨、インテリア、電子機器などのブランドが出店を予定している。現在、出店者を募集している。日本語のほか英語にも対応していることから、将来的には海外販売も可能になる。

 テルズの主な特徴は、失効すると森の苗木に換わるサステイナブル(持続可能な)エココイン(SeC)システムを採用していること。買い物するとコインが還元され、一般的なポイントと同様に1コイン=1円として商品購入に使える。コインは一定期間経過すると失効し、森の苗木として森林保全や環境活動を行う団体に寄付する。

 将来的には地域創生のため、地域通貨として出身地や在住地域の商品を購入したときの割引や地域への寄付などもできるようにする予定だ。還元されたコインはブロックチェーンで管理されており、すべての取引を追跡できる。たとえサービス運営会社であったとしてもデータの改ざんができなくなっており、不正防止につながる。

 また、透明性を重視した取り扱い商品基準を設けている。製造工程や成分の透明性、環境や人にやさしいこと、商品製造の背景や目的・思いなどを明確にし、消費者に学びや気付きを与えられるか、などを基準にしている。信頼性に基づいて商品選択ができるスコア表示も採用。エシカルの度合いが分かるエシカリティーレベル、社会的なインパクトが分かるソーシャルインパクトスコア、希少価値を判断するKISHO(希少)レア度などを表示している。

 フリーウィルはシリコンバレーに姉妹会社を持ち、ICTエンジニアリングとソーシャルサービス開発を行っている。

オンラインストアの「テルズ・マーケット」

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