繊研新聞社が四半期ごとに行っている「ファッションビジネス景況・消費見通しアンケート」で、24年1~3月のファッション消費が23年10~12月より「回復した」の回答は22.1%と、前回に比べて6.7ポイント減少した。「悪くなった」も23%で6.7ポイント減少。一方で「変わらない」が17.1ポイント増と大幅に増え、53.1%と過半数を占めた。インバウンド消費は好調で、2月には日経平均株価が最高値を更新したが、国内は実質賃金の前年比マイナスが続き、消費に力強さが戻るのはまだ先になりそうだ。
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インバウンド伸長
24年1~3月に「回復した」理由は、「外出用途や旅行向け衣料品の需要増加」「インバウンド消費の伸長」「コロナが5類に移行後、初めてのオケージョン需要は好調」など。「変わらない」とする企業は「景気・消費行動の大きな変化はあまり見られず23年10~12月の回復傾向と同水準」「国内需要は厳しい中、インバウンドが活発なブランドがけん引し復調傾向」との回答があった。「悪くなった」では「暖冬により冬物不振、3月は気温が上がらず春物の動きが鈍かった」などと、天候の影響で需給が読みづらかったとの声が聞かれた。