クロス・マーケティングが「SDGsに関する調査」を実施 支持・関心は年々低下傾向

2023/07/14 06:25 更新


 マーケティング調査会社のクロス・マーケティングは、全国の18~69歳の男女2500人を対象に「SDGs(持続可能な開発目標)に関する調査」をインターネットを通じて6月に実施した。今回は、SDGs関連商品・サービスの購入・利用意向、購入・利用しない理由、購入・利用後に残る気持ち、SDGs活動への考え方などについて尋ねた。

 SDGs関連商品の購入や利用意向は、「購入・利用したい」(8.2%)と「どちらかといえば購入・利用したい」(55.3%)を合わせて63.5%あり、昨年6月の調査より2.7ポイント減少した。昨年と比較して、購入・利用意向が上昇したのは男女ともに18~29歳だけで上昇幅は6、7ポイント程度、一方で男性50代は12ポイントと大きく減少した。

 購入・利用したくない理由は、「興味がない」29.7%、「価格に転嫁される」20%、「うさん臭い/信用できない」が18%だった。60代は「価格に転嫁される」、40~50代は「うさん臭い/信用できない」、50代は「自分にとってメリットを感じない」、20代は「何も変わらない/無駄」が他年代より高い傾向にある。

 SDGs関連の商品やサービスと知っていて、購入・利用した時にどのような気持ちが残るかを聞いた。地球や社会に対して「とてもよいことをしたと思う」は12.8%、「少しよいことをしたと思う」は39.6%で、合わせて52.4%は「よいことをした」という気持ちが生まれるとしている。ただ3年間の時系列でみると「よいことをした」と思う人の割合は低下傾向にある。

 SDGs活動が進むことに対しての考えは、「過去の同様な取り組みのように、一過性のもので終わる」が43.8%、「目標を達成できないと思うが状況は少し改善されると思う」は37.5%あり、「一過性のもので終わる」割合がやや増加した。

 普段行っているSDGs活動(複数回答)は、「マイボトル・エコバッグを持ち歩く」(40.9%)、「水道の蛇口をこまめに止める」(39.2%)、「電気をこまめに消す、使用時間を減らす」(35.9%)がトップスリー。「レジ袋やプラスチック製品を使わない」も27.2%と多く、「環境に配慮した認証マーク入りの商品を買う」は8.7%、「フェアトレード(公正取引)商品を買う」は8.1%、「毛皮や牙などを使った製品を買わない」は14.3%あった。

 SDGs活動をしている企業の印象は、「非常に好感を持つ」が10.4%、「やや好感を持つ」が32.7%、「どちらともいえない」41.6%、「あまり好感を持たない」4.2%、「全く好感をもたない」11.2%で、好感を持つ人の割合が年々減り、好感を持たない人の割合が増加傾向にあった。

 SDGs活動に積極的に取り組んでいる企業を挙げてもらうと、トヨタとサントリーが2強で、アパレル関連ではユニクロと無印良品が上位に入った。流通関連ではイオン、セブン&アイ・ホールディングス、EC・ネット関連ではソフトバンク、楽天、メルカリの名前が挙がった。

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