記者の目

繊維・ファッション業界の現場を取材する記者による解説企画。日々の取材に基づく事実と知見をもとに、そこから見えてきた課題や兆しにフォーカスし、独自の分析や提言を行います。表層的なニュースでは捉えきれない産業構造や動向を読み解き、業界の明日を考えるためのヒントや、ビジネス判断の一助になることを目指します。

【記者の目】大手の寡占化進む子供服市場 専業が生き残るためには

2020/07/25

 子供服市場で大手専門店の寡占化が進んでいる。販路ごとのシェアは00年以降大きく変化し、近年は西松屋チェーンやしまむら、ユニクロなどの低価格が強みの大手専門店が大きなシェアを占める。新型コロナウイルスの影響で西松屋...

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【記者の目】レディスバッグ・財布の秋冬商戦 求められる販促の仕掛け

2020/07/23

 レディスバッグ、財布市場はコロナ禍で実店舗の営業が中断した影響から春夏物の在庫が膨れ、各社ともセールを早めながら8月以降も春夏物の販売を続ける見通しだ。秋冬物は生産が遅れ気味で、手控えていることもあり、立ち上がり...



【記者の目】売り上げ回復狙う専門店 顧客との新たな接点模索

2020/05/26

 4~5月はファッション専門店の多くが実店舗休業を余儀なくされた。5月中旬以降、地方都市では店舗営業再開が進んだが、最大市場の首都圏は宣言解除が遅れ、再開はこれからだ。ここ数カ月で生じた売り上げ落ち込みは大きい。売...



【記者の目】総合アパレルの決算から 適正なビジネスへの転換点

2020/05/20

 総合アパレルの19年度業績は自然災害や暖冬、消費増税など逆風が吹き荒れた。2月中旬以降は新型コロナウイルスの影響も受けた。連結で増収だった企業はM&A(企業の合併・買収)や新規事業が引っ張った結果で、百貨店などを...



【記者の目】東海地区FB企業の人材育成 課題は新入社員教育

2020/05/12

 3月12日付の「名古屋・岐阜FB企業特集」では東海地区のアパレルメーカーや商社の人材育成に焦点を当てた。育成制度改革で効果を上げる企業がある一方で、思うような結果を得られないなど、人事や教育担当者の苦悩も垣間見え...



【記者の目】コロナ禍の国内縫製工場 操業危機を社会貢献へ

2020/04/30

 新型コロナウイルスの「緊急事態宣言」対象区域が全国に拡大される前から国内の縫製工場では、アパレルメーカーからの受注数量の減少や夏物、秋物のキャンセル要請などが目立ち、5月以降の操業を危ぶむ声が続出していた。工場所...



【記者の目】“ウェアラブル”商用化フェーズへ データから価値生み出す事業に挑戦

2020/04/13

 繊維・アパレル業界は、成長領域と見られているウェアラブル市場で存在感を発揮していけるだろうか。この間、繊維メーカーによるセンシング技術が、いよいよ衣服型のウェアラブル端末〝スマートウェア〟として実用化され、主にヘ...



【記者の目】ファッションへの熱冷めぬローティーン市場 新たなヒントはデジタルと共感

2020/04/12

 ローティーン(小学生5年生~中学生2年生)市場が明るい。この世代の女の子は、少し上のお姉さん世代や大人に憧れて背伸びしたい子が多く、トレンドに敏感だ。この一年ほど、スマートフォンの普及も後押しして、興味が服以外に...



【記者の目】服飾副資材企業 環境商材開発と発信に力

2020/03/21

【記者の目】服飾副資材企業、環境商材開発と発信が活発 市場の要望に合わせて幅広く 持続志向の急浮上で模索続く SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みが世界的に広がるなか、国内市場にも環境配慮のテーマが急速に浮上し...



【記者の目】グランベリーパークと渋谷パルコに見るSC開発のヒント

2020/03/16

【記者の目】グランベリーパークと渋谷パルコに見るSC開発のヒント 地元行政と連携した街の活性化 「来館して楽しい」施設作り SCの施設の作りや業種・テナント構成(MD)の「同質化」が課題として指摘されるなか、時代の...