ユナイテッドアローズ 鴨志田康人さん メンズクロージングの魅力を伝え続けたい

2024/05/24 15:00 更新有料会員限定


鴨志田康人さん

 ユナイテッドアローズの創業メンバーの1人として、メンズクロージング部門のバイイングやオリジナル商品の企画、クリエイティブ・ディレクターなど要職を歴任してきた。プライベートブランド「カモシタ・ユナイテッドアローズ」は、イタリア国内外で重要な役割を担ってきた会社や人物に授与される「ピッティ・イマージネ・ウオモ賞」を、アジアで初めて受賞した。40年以上にわたってクロージング分野でキャリアを重ねてきた鴨志田さんに、日本のメンズドレス市場の変化とこれからのセレクトショップの商売について聞いた。

【関連記事】ユナイテッドアローズ今期 店頭接客力を生かし、EC強化

格好良いかが選ぶ基準

 ――メンズクロージング一筋で働いてきた。

 創業時、メンズにカジュアル部門がなかったんですね。ユナイテッドアローズを設立したときの重松(理氏、現名誉会長)さんの思いは、販売員の地位向上でした。当時は洋服屋さんで働くことは世間体が良くないというか、歓迎されない状況だった。

 欧米では一流のファッション企業の社会的認知が既にあったし、その国に行ったら必ずチェックする、お手本となるような個店もあった。自分たちも日本を代表する質の高いセレクトショップを作ろうと考えて、だったらエグゼクティブ層や高感度層に響く、テーラードクロージングをやろうとなった。

 当時、日本で「クラシコイタリア」はまだ根付いてなかった。ちょうど良いタイミングだと思い、ピッティ・イマージネ・ウオモで色々な商品を買い付けた。価格的には高いですけどハンドメイドで仕事の丁寧な、日本未上陸のファクトリーブランドをメンズ売り場の品揃えの中心にしたんですね。

 ――90年代にはそのスタイルがブームに。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定パーソンピックアップニュース



この記事に関連する記事