「マスクなし接客」に44%が抵抗感 衣料品店は15%が着用希望

2023/04/24 10:59 更新


 マスクの着用は個人の判断が基本になったが、店舗を訪れる客はどう思っているのか、覆面調査で実績のあるMS&コンサルティング(東京)は、20歳から59歳の男女1060人に「マスクなし接客」について調査(ネットリサーチ)した。それによると、44%の人がまだ「すべての店で(店員は)マスクをつけて欲しい」と回答。マスク着用が日常化していたこともあり、マスクなしの接客には抵抗感があるようだ。

マスク着用望む女性

 「店の業種によってはマスクなしでいい」は29.8%、「すべての店でマスクなしでいい」は26.2%だった。性別では「すべての店でマスクあり」は女性が52.5%、男性35.5%と女性の方が男性よりも「マスクあり」の接客を望んでいる。「店の業種によってマスクなし」は女性30.2%、男性29.4%、「マスクなし」は女性が17.4%、男性35.1%。年代別では、「マスクあり」は50代が50.5%と最も高く、20代は42.2%、30代46.1%、40代36.6%となっており、50代は引き続き全ての店でマスクを付けて欲しいと望む人が多い。

 「飲食店舗におけるマスクなし接客」については業態別に異なった。「マスクなしに抵抗感を感じる」が最も高いのが居酒屋の79.7%で、回転ずし64.6%、ファミリーレストラン63.6%、ラーメン63.3%、ファーストフード61.1%、カフェ50.9%、高級レストラン41.5%、焼き肉16.1%となった。理由は「食べ物を扱うので気になる」「飲食をするので他の人の飛沫(ひまつ)が気になる」という声が業態を問わずに多かった。

 反対に飲食店で「マスクなしでも抵抗感がない」理由については、「短時間しか滞在しない場合」(30代男性)、「スタッフと接する時間が短い」(20代女性)、「空間が広く密でない場合」(40代女性)、「焼肉屋などは喚起がされている」(20代女性)、「静かな店舗であれば」(30代男性)、「サービスにマスクが障害になってしまう」(20代男性)などの声が挙げられた。

衣料品は15%が希望

 「小売り・サービス店舗のマスクなし接客」について、「抵抗感を感じる」業種業態は、スーパーマーケット25%、化粧品店19.6%、ドラッグストア18.4%、フィットネス18%、自動車ディーラー16.8%、保険16.8%、アパレルショップ14.9%、不動産14.6%、銀行13.6%。「マスクなしに抵抗を感じる」理由は、「食品を扱う店は気になる」「近距離で接客する店は気になる」という声が多かった。

 一方、「マスクなしでも気にならない」と答えた理由としては、「食品を扱っていない店は抵抗感がない」(40代女性)、「滞在時間が短いから」(30代女性)、「接客時間が短いから」(30代女性)、「距離をとっての接客が可能だから」(50代男性)、「スタッフの笑顔や接客がより伝わるから」(20代男性)、「アパレルや化粧品関係は見た目も大切だと思う」(30代女性)といった声があった。

 「マスクなしでの接客で店やスタッフに注意してほしいこと」は、「消毒や衛生管理の徹底」「スタッフの体調チェック」「距離をとった接客」「飛沫に対する配慮(食べ物の上で話さない、大声で話さない)」など。マスクなしで接客をする場合でも、店やスタッフが感染症にしっかり配慮していることが伝わると客の安心感につながる。



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