大手アウトドアメーカーの業績悪化やキャンプ参加人口の減少を伝える統計などから、キャンプブームの終息や失速を指摘する声が業界内で出始めている。確かにコロナ禍を追い風とした特需的な盛り上がりは一段落したが、長期トレンドを踏まえればキャンプ用品市場がこのまま縮小の一途をたどるとは考えにくい。現状を一時的な需給バランスの調整期と捉え、ブランド価値の毀損(きそん)を防ぎながら、正しい戦略を立案すべきだ。
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滞留在庫が解消せず
キャンプ用品は昨年夏ごろから、専門店・量販店を中心に売れ行きが鈍くなった。ホームセンターのカンセキが運営するアウトドア専門店「ワイルドワン」は、23年2月期の営業収益が前期比12.4%減の120億9700万円となった。フィッシング関連用品やアウトドアウェアなどの販売は伸びたが、「ファミリーキャンプを中心とした主力のキャンプ用品売り上げが前年実績を下回った」という。
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