環境省、24年版「衣類のマテリアルフロー」を発表 家庭からの廃棄量50.6万トン

2025/06/06 06:26 更新NEW!


 環境省は24年版「衣類のマテリアルフロー」を発表した。以前よりも細かく使用済み衣類の行方を追ったもので、家庭からの使用済み衣類の大半が可燃・不燃ごみとして出されていることが明らかになった。

 フローによると衣類の国内新規供給量は82.2万トンで、55.8万トンが事業所と家庭から手放され廃棄されていると推計。家庭から排出され可燃・不燃ごみとして出されているのは47.9万トンで、家庭から手放され最終的に未利用として国内で廃棄される量は50.6万トンと推計された。リユースに出されているのは13.7万トン、資源や回収に出しているのは19.1万トンで、廃棄される量が圧倒的に多い。

 消費者アンケート調査も実施した。衣類の平均所有年数はスーツで6.7年、その他のアイテムは4年強だ。

 アンケートでは新品衣類を手放す手段として、「廃棄」(可燃・不燃)が3分の1を占めると推計され、そのうち3分の1がひどい汚れや損傷ではない理由で手放されており、リユースポテンシャルがあると推計した。特にズボン・スラックス・スカート類が多くを占めている。

 同省では資源循環サイクルの構築へ向け、まずは環境への負荷の少ないリユース、リペアによる長寿命化の促進が重要とした上で、さらにはリサイクルのための回収、再生の取り組みも進めていく。

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