エシカル(倫理的な)ブランド「シマデニムワークス」を運営するリノベーション(東京、山本直人代表)は、沖縄のサトウキビの搾りかす「バガス」など未利用資源をアップサイクルした素材・製品の開発に力を入れている。昨年までに植物などの残渣(ざんさ)の活用で全国16カ所・21種類、自治体や企業と連携してきた。今後も循環型事業を通じ、地域経済や地場産業の持続的な成長を目指す。
(大竹清臣)
バラ、桜の枝も
サトウキビは世界で年間約19億トン生産され、日本の主な産地は沖縄と鹿児島・奄美大島。製糖時に発生する搾りかすのバガスは年間5億トン発生し、燃料などで利用しきれない余剰分を活用している。同社では、余剰バガスを国内でパウダーに加工し、マニラ麻と合わせて和紙に生成して和紙糸を作り、その糸を綿糸と製織してデニムを開発した。軽量で吸水速乾性と抗菌消臭性に優れた和紙糸と生地は日本と米国で特許を取得。タイや中国でも出願中だ。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!