衣料品にとって主要な繊維原料である綿花や羊毛。いずれも相場があり、世界の需給に応じて変動する。昨今は最大の消費国である中国市場の不振で需要は低調に推移している。米国の関税措置が世界経済やサプライチェーンに与える影響も大きな懸念材料。足元の原料市場の動向と、今後の需給見通しを探った。
在庫は高水準に
綿花はこのほど、USDA(米国農務省)による25~26綿花年度(25年8月~26年7月)の需給予測が更新された。世界の綿花生産量は6月の予測から140万俵(1俵=480ポンド=約218キログラム)増の1億1840万俵(前年度比1.3%減)、消費量は30万俵増の1億1810万俵(同1.2%増)となった。