産地フェスは、消費者にサプライチェーンを公開する貴重な機会。同時に産業観光として地域の発展への貢献、次世代の労働力確保など、多岐にわたる目的を担っている。各地で盛り上がりを見せる産地フェスがもたらす影響について追った。
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参加意欲が高まる
新興から10年以上続く企画まで歴史は各地によって様々。山形県米沢市の「360°よねざわオープンファクトリー」は、今年で2回目。「前回は勢いで開催した」とは主催者の弁だが、新たにスタンプラリーやバスツアーを導入するなど、観光と産業を結びつける試みに力を入れた。参加した和装生地メーカーの新田は「従業員が外部から見られる意識が高まり、働き方が前向きになった」と話す。その姿を見た他企業も次回参加に意欲を示しているという。