岡山市内中心部の表町商店街や奉還町商店街に、出店需要が出始めている。旧市街地にある商店街の多くは、駅前開発および郊外型SCの開発の影響を受け、通行量の減少、空き店舗増加が続く。全国各商店街の共通課題だ。岡山市内も例外ではなく、周辺地域での商業開発や14年冬の岡山駅前のイオンモール岡山の開業などがあり、商店街への注目度は低下する一方だった。ただ、表町商店街の南端に岡山芸術創造劇場ハレノワが今秋に開業するほか、近隣地区でのマンションの新設が相次いでいる。また、表町、奉還町ともに商店街組織の若返りが進んでおり、滞っていた店の新陳代謝が進み始めている。
【関連記事】岡山駅の西側にある奉還町商店街 古着店など若手オーナー増える 柔軟な連携で街に活気
マッチングでつなぐ
表町商店街は、北側の上之町商店街から中之町、天満屋岡山本店のある下之町、栄町、紙屋町商店街などが連続する約1キロある商店街の総称だ。
その一つ、協同組合中之町商店会の理事長に13年に32歳で就任したのが、婦人服専門店カタヤマの役員でもある片山進平さん。「当時、空き店舗は(中之町商店街で)10店ぐらいあったと思う」と振り返る。同商店街の商店数は約90店。その後も「常に5~6店の空き店舗はあった」というが、空き店舗は現在1店のみ。片山さんは、2期4年理事長を務め、いったん理事に戻り、コロナ禍直前に再び理事長に就任した。理事時代を含め、出店希望者と物件をつなぐ「マッチング」を続けてきた。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!