前回、前々回ではブランドや仕事への共感などの活動の魅力では差別化が難しいアパレル業界で、理念である「YOU ARE CULTURE.」という目標の魅力を軸に採用と組織づくりを進めるジュンの事例を紹介した。面接での対話や表彰制度などを通じて理念への共感を育んでいる同社の取り組みは、理念を基盤とした組織運営の好例といえる。
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認識変化を生み出す重要性
連載を通じて伝えてきたのは、労働市場ブランディングによって、採用人気ランキングなどの〝認知向上〟ではなく、〝認識変化〟を生み出すことの重要性だ。具体的には、「入る人が変わる」「優秀な人が定着する」「社員の言動が変わる」という変化である。紹介してきた「診断→策定→変革」の3ステップを踏まえ、自社が選ばれる理由をストーリーとして伝えることが求められる。