25年3月期の連結売上高は過去最高水準となる500億円、トップメーカーとして靴下業界をけん引する。近年は消費者ニーズに密着した高付加価値・高単価のNBに注力してきた。業界の底上げには流通業との協業が不可欠と、社長就任の翌年である22年から展示会を「政策説明会」へと変更、自ら陣頭に立ち、事業方針や考え方などを語ってきた。靴下業界の経営環境も不透明感が増すなか、新たな市場をいかに創造していくか、手腕が問われる。
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流通とともにNBさらに強化
――長い歴史を歩んできた。
1934年に初代が奈良県広陵町で創業して90年余り、幾多の歴史の荒波をくぐってきました。97年から24年間、先代社長の時代だけでも、為替の変動や海外生産シフト、流通構造の変化など業界全体の激変に加え、当社にも多くの分岐点がありました。売上高の10%近くを占めていた大型ライセンスブランドの契約解消、愛知県春日井市の配送センターの火災などです。その度に、社員が一致団結して乗り越えてきました。諸先輩がバトンをつなぎ築きあげてきた財産の上に今があるわけです。
――バトンタッチの際には。
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