大阪府泉佐野市を本拠に、地場野菜を使ったピクルスを手掛けるNSW、「前後・裏表のない肌着」を展開するオネスティーズ。西出喜代彦社長は東大で大学院まで進み小説家を志した異色の経歴を持つ。苦境にあった実家のワイヤロープ会社に戻った後、大胆な事業転換を決断し、カラフルな瓶詰めの「idsumi」(いずみ)ピクルスでNSWを成長させた。19年にはオネスティーズを設立し、アパレル事業に挑戦している。
(山田太志)
起業10年余りを経た、いずみピクルスは比較的堅調だ。コロナ禍で大阪の商業施設内の直営店は閉めたが、卸先は全国百数十件に広がる。21年には約3000平方メートルの直営農場を設けたほか、昨年末はピクルスの販売、地場野菜を使ったカフェ・レストランを兼ねた「サンカフェ」をオープン。農場から加工、販売までのユニークな一貫体制が出来上がった。
オネスティーズは、まさにコロナ禍の中の運営となった。ベンチャーキャピタルや地元の信用金庫の出資などを得ながら、少しずつ事業を拡大。スタート時のトップ肌着からボクサーブリーフ、キャミソール、靴下、キッズ&ベビー、介護衣料へと商品幅を広げている。自社EC販売が中心だが、千趣会の子供服「ジータ」、中川政七商店との注染子供Tシャツなど著名企業との協業も具体化した。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
ランキング形式のデータブック
プレゼントキャンペーン実施中!
単体プランなら当月購読料無料でWでお得!