尾州産地の森保染色 〝お客さんありき〟から独立独歩へ

2024/09/18 15:00 更新有料会員限定


尾州産地の多様な染色加工に対応

 尾州産地の有力糸染め・加工メーカーの森保染色。家庭用染料販売として創業後、1950年に染色加工業に転じた同社。尾州産地の拡大期にウールの染色加工業として加工量を増やし、その後ウール産業成熟化に伴って車両用の加工を増やした。素材調達がグローバル化し、染色加工業に自立が求められるようになった現在、蓄積した技術を応用したオリジナル加工の販売、そして多数の加工商品を提案して活路を見いだそうとしている。

 染色加工業は「お客さんありき」の業態だ。取引先企業や業界の変遷に伴って、染色加工業を築いてきた。昭和20~30年代はウール産地、尾州の成長期。ウールの需要が大きく、かせや原料の染めからチーズ染めへと加工範囲を広げていく。昭和30年代からはインテリア向けにアクリルやナイロンなど合繊素材の加工にも手を広げる。そして昭和35年(1960年)には自動車や電車など車両用の素材の加工にも着手する。東海道新幹線の開業は昭和39年(1964年)。車両用が成長した時代だ。

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