❞スクリーン映えする美しい脚の女優にドキッ!❞
「無いものねだり」というのだろうか。そんな彼女たちに、しばし目が釘付けになってしまうことがある。
たとえば先日も、「監督の名で観たくなる」シネマリストの一人、ヴィム・ヴェンダース。彼が製作総指揮を務めたアルゼンチン・タンゴ界伝説のダンサーで、タンゴ史上最高のペアとも称される二人、マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペスの自叙伝的シネマ『ラスト・タンゴ』。
キャリアを重ねた今なお、美しく舞い続けるヒロイン、マリア。その脚線美にト・キ・メ・キを感じた観客は、おそらく私以外にも多々おいででは?ただいま全国順次好評上映中ですので、ぜひこの感動をスクリーンでシェアしてみては。
さて、思えばかれこれ10年以上も前のちょうど今頃。
前述の監督作品の一つ『ベルリン・天使の詩』にひっかけて、「ベルリン・天使の夢」(だったような?)をテーマに、ドイツの人気シューズ・ブランド「トリッペン」のデザイナー二人へのインタビューと、彼ら推薦のペディキュア(ドイツ式フットケア)のサロンを取材するため、ベルリンを訪れたことがある。
靴文化の国、ヨーロッパならではの得意分野がなせる技だと実感したことを憶えている。
ならばこの夏は、「Tokyo Perspective」(繊研新聞×The Japan Timesによるインバウド向けフリーペーパー)制作チームの一人として、ぜひとも東京で!
ということで8月のCINEMATIC JOURNEYのテーマは、「東京で女優気分!シネマな夏旅」に決定。
そこでリサーチの末、グウィネス・パルトローをはじめ、ロバート・デ・ニーロやナオミ・キャンベルなど、世界的セレブリティたちも愛するポディアトリスト(足医学専門家)、バスティアン ゴンザレスの医学と美容を融合した独自のケアを日本で初めて体験できるアドレスを入手。
処は東京のオアシス、日比谷公園を臨む「ザ・ペニンシュラ スパ」。そして、待ち受けてくれたのはこの方。
「ピカピカに輝く足と爪!」のマジシャンの愛弟子、ブノワ・ペリエ氏。
これまでに氏がケアをされた方々の中には、映画界をはじめ、スポーツ界など、第一線で活躍する著名人が多数おいでだとか。みなさんそれぞれに職業病ともいうべき、足のトラブルを抱えていたり…悩みは尽きないものかもしれない。
そんな話をしながらも、ゲストの足と爪をつぶさに観察した後、いよいよバスティアン ゴンザレス監修による「ペディ:マニィ:キュア スタジオ バイ バスティアン」世界共通の道具一式を駆使した、待望のスペシャルトリートメントが始まる!
ここで参考までに、ポディアトリストとは?
外反母趾、タコ、魚の目、巻き爪などの足や爪の専門的なケアをはじめ、その痛みにも対処する足医学専門家のことだそう。
一瞬「まるでオペみたい?」と、ドキドキしてしまうほど独自に開発された道具の数々は、日ごろほぼ目にすることはない特別に開発されたという、メスやドリルなどなど。
そしてさらに驚いたことには、足湯不要。皮膚が乾燥したままの状態で行うのがバスティアン流!なぜなら、医学的観点からしても、
❝乾燥して厚みを増した皮膚、つまり角質のケアを行う際は、
皮膚や爪に水分を含まずに行うことの方が、より適格に不要な角質の除去がおこなえる上、
痛みも伴わない!❞ とのことなのです。そして、確かにその通りなのでした。
また下記、使用するコスメ類画像群の右下に映る、セーム革と天然の角で作った魔法のミニ杖風な見た目もカワイイ、オリジナルの爪磨きにも感動することしきり。
もちろん、マザーオブパール配合の爪磨き用クリームとの相乗効果もあるのだが。そして他の部分の皮膚の7倍もの厚さがある足裏の皮膚もきれいにケアしてくれた後、ウォーターベースのクリームでつま先から膝までの筋肉をほぐすマッサージで完了!
この間およそ70分、そこで学んだ美脚道とは⇩
☑足も顔と同様に、日々のケアが大切。
毎晩眠る前にウォーターベースのクリームで軽くマッサージするだけでOK!
☑爪には昨今人気の高いビタミンEが配合されているアルガンオイルが有効的。
☑足と爪の健康を考慮し、靴と爪のスペースをわずか数ミリ程度でも保つことがポイント。
☑ポディアトリスト等プロが見定める各自最適な爪の厚さを知り、キープすること!
☑「休足日」を必ず設定しよう!
などなど、ペリエ氏による他力本願的「ツルツル&キラキラな桜色の美爪&足」体験は、まさに束の間の「女優気分な夏旅」の一コマに★★★
そろそろ今回の最終目的地こと、神保町界隈へ向かいたく。
ご存じの通り、ここは海外から訪れる方も多々見かける有名な書店街をはじめ、こだわりの小さなカフェなど、文化が香る街。
この地で1968年に誕生したというミニシアターの先駆け「岩波ホール」でシネマ観賞など•
『めぐりあう日』というタイトルが、なんとも奇遇?
スクリーンを優しく彩るブルーのグラデーションがなんとも心地よい本作。舞台となる北フランスの港街ダンケルクの風景とマッチする。
そして、なぜ本作にフォーカスを当てたかったか?その理由は二つある。
☑ヒロインの職業が、身体の機能回復をサポートする理学療法士という、前述のボディアトリスト同様、人の体のみならず、心のケアにも通じる点。
☑冒頭に記したタンゴ・ダンサーのマリア同様、ヒロインを演じるセリーヌ・サレットのスラリとした手足の美しさがとても印象的!ゆえに今回のテーマにも相通じるから。
というわけで、産みの親を知らずに育ったヒロインの実母探しの旅を、スクリーンを通じて私たちもまた同行することとなるストーリー展開に、四分音を出すことのできる『微分音トランペット』を世界で唯一用いるイブラヒム・マーロフが奏でる旋律、そのマリアージュがBon Chic!
ちなみに昨今、似たようなテーマが多いのは、果たしてこれは時の偶然なのか? あるいは必然なのか??
ところで、色彩へのこだわりを実感したため、少しばかりリサーチをした結果、下記のような回答を得られた。
監督のウニー・ルコントと、撮影監督のカロリーヌ・シャンプティエと打ち合わせを重ね、
シーン毎にイメージがつかめるような絵画や写真を用意した「ムード・ブック」を用いて、
色のトーンや登場人物をどう映していくのかを決めていったそうです
なお、監督のプロフィールを拝見するとそのこだわりに、納得がいった。
パリの服飾専門学校ステュディオ・ベルソーでドレスデザインを学び、オリヴィエ・アサイヤス監督等の作品で衣装デザインに携わるほか、ファッション・エディターとしてのキャリアもある。まさに必然がなせる技!
余談ではありますが、ヒロインのさりげなく着こなすデニム姿が、どことなくジェーン・バーキン(以下、JB)を想わせステキに目に焼き付いてしまい、思わずデニムのショッピングへ8
予め「実に日本人的体系の自身にも合うものを!」とリサーチした結果、今回のテーマの一つになっている‟美脚効果”ならびにボディラインメイク機能付きという噂のデニム「H7」を入手!さて、my JB度はいかに???
『めぐりあう日』
(7月30日より)岩波ホール他にて全国順次公開中 © 2015 – GLORIA FILMS – PICTANOVO
最後に、シネマファンなら嬉しい集いをチラリとご紹介!
現在(当コラム公開時)上映中の劇場(岩波ホール)とご近所関係にある、海外からのゲスト人気も高い「庭のホテル 東京」。両社によるコラボ企画「岩波ホールの映画とお食事を楽しむ会 Part5」として鑑賞する作品が上記。
劇場での映画鑑賞後に、ホテルで味わう「映画にちなんだ内容」というスペシャルランチ、そして食後のトークショー、と盛りだくさん。開催日時は9月5日11時から15時を予定。
うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中