1年前の今頃、プラチナ・ジュビリーを間近に控え、ここ日本でも女王初の長編ドキュメンタリー映画となる『エリザベス 女王陛下の微笑み』の公開に期待が高まっていた日が懐かしくよみがえる6月。
本紙(&同電子版)などで本作に関する記事を書きつつ、『女王陛下のお気に入り』や『ヴィクトリア女王 最期の秘密』など、「英国の女王たちがヒロインとなる作品数は比較的多いような?」そんなフレーズが脳裏をかすめたことを思い出す。
そこで、今回の「CINEMATIC JOURNEY」は、そんな魅力あふれる女王の一人「ヨーロッパの祖母」ことヴィクトリア女王がヒロイン。
「偶然か、必然か?」
5月24日、その日はなんと女王のお誕生日。
バースデーランチを分かち合うようなひと時を、栄華を極めた当時のライフスタイルの展示で注目の『愛のヴィクトリアン・ジュエリー』@大倉集古館と、イギリス文化を起点としてスーツ史、ダンディズム史、ファッション史、ラグジュアリー領域へと研究対象を広げてきた独立研究者の中野香織さんの美味なトーク、そしてフランス料理総料理長のスペシャルランチと共にサロンスタイルで体感!
そんな複合的に、リアルに愉しむ機会の創出を願い、このほどスタートした「サロンdeオークラ東京」第一弾企画の一環として開催された一幕だ。
初対面の方々と語り合いつつ過ごすひと時もまた、新たな発見や知識へとつながる。
そして何よりも、スペシャリストのトークは、より一層味わい深い。とりわけ今回のヒロインと新たなキングが誕生したばかりのイギリスのジュエリーやファッションにまつわる話題は興味深く、それは今回のコラボ企画となった展覧会の魅力をアップしてくれたように思う。
また、そうした話題から発展し、参加者がそれぞれに抱くであろう「ヒト・コト・モノ」への好奇心を掻き立てるのではないかと思った次第。
ちなみに筆者はやはり、冒頭のシネマに関し、少しばかり深堀りしてみると、ヴィクトリア女王を近年演じることが続いていたのは、デイム・ジュディ・ディンチだと再認識。
そして今日から俗にいう「June Bride」。ファッションショーのフィナーレを飾る純白のドレスに身を包み登場する美しき「mariée」。その始まりはヴィクトリア女王だったと、このサロンにて伝授いただいた。女王自身はアイボリー系のドレスだったそうだが、純白の起源を創出したのは女王だったとは‼
今後のサロンへの期待が高まる。
うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中