織物産地として有名な山梨県富士吉田市はコロナ禍が落ち着いた今春夏、富士山観光でにぎわっている。中心街には外国人観光客の姿が目立ち、カフェなど飲食店も増えてきた。ファッションを扱う地元の個店はコロナ禍でも常連客に支えられ、売り上げを伸ばした店もある。秋には地場産業の織物を中心に開催してきた「ハタオリマチフェスティバル」も制限なしで復活し、多くの集客が期待される。
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富士吉田市は人口が約4万7000人の小さな町。東京まで約90分と近いこともあり、ファッション好きは都内で買い物することが多く、地元での消費は限られるという。中心街には洋服を扱う店が少ない中、40~50年にわたり営業を続ける有力な個店は、県外からも根強いファンが来店する。
コロナ禍でも堅調
40年以上前にメンズショップから始まった「スケアクロウ」は、親・子・孫と3世代の顧客に支持されている。現在、1階がレディス、2階がメンズのセレクトで構成しており、コロナ下もレディスを中心に業績を伸ばした。地元中心に県内から来店する9割を占める常連客の力が大きい。ほとんどの顧客が「外出しなくても、おしゃれを楽しみたいので服を買い続ける」という服好きの女性。同店は昔から人と人とのつながりを大切にしており、気軽に立ち寄れ、居心地の良い場にしてきた成果だろう。
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