マッシュ、パル、ビームスの担当者座談会 顧客との新しい関係作り

2023/08/22 08:00 更新有料会員限定


消費者優位の市場環境の中で、長く選ばれる店やブランドであり続けるための条件を有力各社の本部担当者に聞いた

 コロナ下から新しい日常に移り、実店舗運営への関心が改めて高まっている。コロナ初年こそECが大きく伸びたものの、2年目からは足踏み、有力専門店はその頃からアフターコロナを見据えた、店と顧客の新しい関係作りを進めていた。全社的なサステイナビリティー(持続可能性)の取り組みや、顧客との関係の見直しなど、本部と現場が一体となった静かな改革だ。消費者優位の市場環境の中で、長く選ばれる店やブランドであり続けるための条件とは。有力各社の本部担当者に話を聞いた。

(永松浩介)

座談会出席者

  • マッシュスタイルラボ レディス営業本部営業5部部長兼営業推進部部長 金具明義氏
  • パル ディスコートSNSディレクター 石田千尋氏
  • パル 第一事業部ディスコートSV 細貝真梨子氏
  • ビームス カスタマーエンゲージメント本部戦略部戦略2課教育チーム 津田華氏

ウェルネスの延長線

 ——マッシュグループはサステイナブルを強くうたい、顧客との関係作りに役立てようとしている。

 金具 99年の創業時から、人を笑顔にする〝ウェルネスデザイン〟を企業理念として掲げている。毛皮の使用をやめたり、店装にリサイクル素材を採用したり、社員にとって心地良いオフィス環境を整えたりと、率先して進めてきたと自負している。15年にSDGs(持続可能な開発目標)が国連で採択されたことで、自分たちの取り組みが可視化、言語化された経緯がある。

 我々にとっては日常で、当たり前すぎて発信していなかったが、SDGsの概念が一般にまで広がる中で、内部にも外部にも発信した方がいいのではとの機運が社内で高まった。具体的には22年の全国店長会から。サステイナブルやSDGsについて、在ニューヨークの専門家を講師に3カ月に1度、学んでもらっている。既に3回済ませた。

 店長だけでなく、現場も本社スタッフもアルバイトも全員に理解を深めてもらえるよう、この1年半ほど取り組んでいる。正社員への登用試験にもその内容を入れている。

マッシュスタイルラボの金具さん

 ——顧客との関係性という面では。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード有料会員限定ピックアップニュース



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事