《小関翼スタイラーCEOのファッションテック考現学⑫》途上国が“カエル跳び”できたわけ

2022/10/24 06:27 更新会員限定


 今日のテーマは、東南アジアのマイクロフルフィルメント企業、グラブ(Grab)とゴートゥー(GoTo)についてです。マイクロフルフィルメントは、フルフィルメントの一種です。EC業界においては、ユーザーからの受注、商品梱包(こんぽう)、発送、商品受け渡し、代金回収、カスタマーサポートといった一連のバックヤード業務をフルフィルメントと呼び、顧客体験を向上する上で重視されています。

【関連記事】《小関翼スタイラーCEOのファッションテック考現学⑪》インドでもユーザー接点改革

 例えば、古典的なEC事業者は、地方に大型の集中倉庫(フルフィルメントセンター)を持ち、数日かけて購入者の住所まで配送を行います。一方、マイクロフルフィルメントは都市部に分散する店舗や、小型倉庫をフルフィルメントセンターとします。これにより、ユーザーは同日(30分~数時間とサービスによって異なる)に商品を受け取ることができます。ユーザーの利用するデバイスがパソコンからスマートフォンに移行したことで位置情報の利用が進み、このトレンドは一層強くなりました。

スマホの普及を背景に

 グラブは11年にマレーシアで創業しましたが、本社はシンガポールに移しており、同国から東南アジア全域にサービス提供している会社です。ゴートゥーを提供するゴジェックは、10年からインドネシアを拠点としてサービス提供しています。

この記事は無料会員限定記事です。

今すぐ無料で会員登録

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード会員限定デジタルニュース



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事