良品計画は、4月23日から「無印良品」で販売する飲料をペットボトルからアルミ缶に切り替える。昨年7月からスタートした店舗での給水サービスも、21年末までに国内全店舗に広げる。資源の循環利用と廃棄物の削減のために取り組むもの。
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お茶やジュースなど12種のボトルをアルミ缶にする。既に一部の飲料で採用しており、これで全飲料商品が切り替わる。アルミ缶は国内のリサイクル率が97.9%、缶から缶ヘの水平リサイクル率も66.9%と高い。再生時に使うエネルギーもアルミを最初から作るのに比べ97%削減できる。遮光できるため、賞味期限も長くなる。ペットボトルより容量は小さくなるが、環境への負荷を減らす取り組みとして採用を決めた。量が減る分、実質値上げになるが、ペットボトルで100円だった価格を90円にするなどして、割高感を抑える。給水サービスは20年7月から国内113店でスタートし、4月下旬時点で270店に導入した。5月には300店、21年末には国内全店の460に広げる。
いずれも収益拡大に直接つながる取り組みではないが「消費者は(環境問題などについて)企業が何を考え、どのように行動しているかよく見ている」との分析から強化している。地域密着型の出店も増やしており、今後は「店を売り手とお客様双方の顔が見え、日常的にコミュニケーションを交わすことのできる場所にしていきたい」とする。