デザイナーの荻野茉藍さんが手掛けるレディスブランド「マホロオギノ」はワンピースを主力にしている。24年春にファッション関連の創業支援施設「台東デザイナーズビレッジ」の入居を機に、現在のブランド名に変更するなど全面刷新し、新たな一歩生み出した。
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入居後に開催した展示会では、既存の台東区のセレクトショップに加え、輸入インテリアショップとの取引も始まった。昨年は、東京都が国内外で活躍できるデザイナーを育成する「ファッション・デザイナーズ・アクセラレーター・トーキョー」(FDAT)の販路開拓支援ブランドにも選ばれた。名古屋での単独の受注販売会や目標だった百貨店内での期間限定店も好評だった。
荻野さんが大学でファッションデザインを学んだ後、OEM(相手先ブランドによる生産)など様々な企業で7~8年経験を積み、独立して20年に自身のブランドを立ち上げた。30~40代女性を対象に、ジャカード柄やレース使いによるエレガントでシックなデザインが特徴だ。ECなどの直販のほか、卸販売にも力を入れている。
25年秋冬物の展示会では、水に浮かぶ花をモチーフにしたオリジナルプリントのブラウスやワンピース、オケージョンだけでなく普段使いもできる別布切り替えのジャケットのほか、ブラウスやボトムも人気だった。「試着会のイベントなどを含め、徐々にリピーターのファンが増えてきた。今後、東北や九州など大都市圏での期間限定店の開催に力を入れたい」としている。