レディスブランド「IROI」(イロイ)は、上田安子服飾専門学校スタイリストコース卒業生の矢野雛夏さんが今年3月に立ち上げたばかり。「ワイズ」で2年ほど販売員を経験したのち、自身のブランドとして始めた。出身地である神戸のファッション文化と、理想とする体形や美の基準に対する違和感から生まれた考えをデザインに落とし込んだモードスタイルを提案する。
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「色なき色で、自分を彩る」をブランドコンセプトに、色使いは基本的に白黒のみ。デザインや着こなしで着用する人を彩ることができる服を目指している。「一見シックだけど、ラフに着られる」という神戸らしいファッション要素もデザインやアイテム構成に取り入れている。
ターゲットは、20~30代のファッションに関心のある女性。体のラインに合わせるのではなく、あえて膨らみを出すバルーンシルエットをシグネチャーデザインとする。「日常的に外見に対して思うことがあった。世の中の意見に素直に従えない小さな抵抗のようなもので、それを自分なりに発信したいと思ったのが服だった」と矢野さん。
アイテムは、裾がバルーンシルエットのサテンジャケット(税込み3万8800円)や、シャーリングを寄せたベアトップとミニ丈のバルーンスカートをドッキングしたワンピース(2万8000円)、ストレートパンツがあり、全てワンサイズ。
自社ECと卸先の大阪・中崎町にあるセレクト古着店「シモン」で販売している。卸先は今後広げたい考えだ。来年には期間限定店を開くことを目標に、アイテム数も増やしていく。