洋服の素材ってどうやって作ってるの?【その2】

2018/01/08 04:30 更新


 前回は、織物や編物の違いについて学びました。

【関連記事】洋服の素材ってどうやって作ってるの?【その1】

 今回は、どんな服にどんな素材を使うのか、見て行きましょう。

◆糸の種類で変わります

 織物も編み物も、使う糸の太さによって見た目が変わります。

 それから原料・材料の違いでも生地としての見た目や機能が大きく違ってきます。

ダウンにはナイロンやポリエステルが一般的

 例として、「ユニクロ」の店頭で用途による違いを見ましょう。ジーンズに使うデニムと「ウルトラライトダウン」の生地はどちらも織物です。デニムはおおむね綿(コットン)が、ダウンの生地にはナイロンやポリエステルが使われています。

コットン素材

 綿は触れた時に柔らかさや暖かさがあって、汗を吸ってくれるという特徴があります。

 ナイロンやポリエステルは綿より細い糸を織ることで、軽く薄く、丈夫で、なおかつ緻密(ちみつ)な布になっており、風や寒さを防ぎ、羽毛が外に出ないようになっています。光沢もあります。

編み物

 次に編物の例です。カシミヤセーターは、カシミヤヤギから採取した毛を使っています。カシミヤの毛は希少繊維ですが、それは一般的な羊毛より細く、糸に紡いだ際、光沢が出て、保温性もあるので、珍重されます。

 一方、「ヒートテック」や「エアリズム」。冬と夏用の、ユニクロの肌着もニット、編物でできています。こちらはポリエステル、アクリル、レーヨンや、ナイロン、キュプラなど化学繊維をミックスすることで、暖かさや触れた時のひんやり感、乾きやすさなどの機能を出しています。

◆天然ですか? 人工ですか?

合繊織布工場

 ちなみに、綿や麻、シルク、ウール、カシミヤのような自然から採れる繊維を天然繊維といいます。農業、牧畜などの産業で原料を育て、生産するわけです。

 化学繊維は、人間が作り出した繊維のことで、パルプを加工したレーヨンがその例です。ポリエステル、ナイロン、アクリルなども化学繊維の一つに区分されますが、石油等の原料から合成するので合成繊維というのが一般的です。

【続く】



この記事に関連する記事