国産の力でブルーウェイ復活目指す

2016/09/06 06:38 更新


じんくら社長 山本聖人氏に聞く

 昨年6月のブルーワークスカンパニー倒産後、新会社J‐KURA(じんくら)を広島県府中市に設立。「ブルーウェイ」「エ・ボワット」「コントライバンス」の商標を買い取り、16~17年秋冬物から本格販売する。事業展開にあたり、かつての社員も参集、ブランド復活を目指す。(山田太志)

 倒産後、何かジーンズに関わる仕事を続けたいとの思いから、自宅敷地内の小さな倉庫を活用する形で、新会社を立ち上げました。その後、管財人がブランドを一般入札で売却する話を伝え聞き、入札に応じたわけです。

 さまざまな取引先様にご迷惑をかけたことは事実ですし、正直に申し上げて、個人に近い当社が落札するのは難しいと予想していました。

 ただ、自身が長年関わってきたブルーウェイというブランドに強い愛着を持っていましたし、何よりもこれまで支持して頂いた消費者のことを考えれば、ブランドを何とかして復活させたいという思いがありました。

 今後、ブルーウェイおよびエ・ボワットは、北海道にいる旧社員が東北以北の販売を担い、関東圏はこれも旧社員が立ち上げた新会社である、株式会社はねが販売代行を行います。その他を当社が販売するという形になっていくでしょう。

 コントライバンスに関しては、少しニュアンスが異なり、はねにブランド使用権を渡しています。緊密に連携していきますが、企画から販売まで同社が担当することになります。

 特にブルーウェイは、旧山口工場の人材の多くを引き継いでいる山口の匠山泊が生産を担当してくれます。クオリティーには定評のある工場ですし、デザイン、パターン作りなど企画の面でも、かつての仲間がさまざまにバックアップしてくれています。
  
 気心の知れたかつてのメンバーがお互いに協力しながら、同時になれ合いではなく、新たな緊張感を持ちながらチームとして一体で動ければと思っています。

 ブルーウェイは、〝メイド・イン・ニッポン〟のクオリティーを守りながら、 〝ニューベーシック〟をコンセプトに一つずつラインアップを増やしていきます。

 今は、ブルーウェイで8アイテム、エ・ボワットで3アイテム。これに今秋から新作が加わることになります。

 繰り返しになりますが、営業に回らせて頂く取引先様からは、励ましの声の一方で、厳しいお叱りの声を頂いています。当面は、自分たちの力を自覚しながら、ブルーウェイらしい物作りと販売を地道に続けていく考えです。微力ながら、小売店さんのお役に立てれば幸いです。



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