生田プリーツ 縫製+手作業のプリーツ加工が強み

2020/12/02 06:28 更新有料会員限定


 東京近郊の埼玉県吉川市に縫製とプリーツ加工の工場を構える生田プリーツ。コロナ禍では自社生産・販売した布マスクが地元住民のマスク不足を救う一助となった。市のキャラクターをプリントしたマスクは地元から愛されたのはもちろん、自社サイトから全国にも販売した。累計2万5000枚を生産。社会貢献の一翼を担ったマスク生産は国内縫製業の役割を見直すきっかけにもなり、中小の縫製工場が自社ブランドの販売など未来に向けた一歩を踏み出す後押しにもなりうる。

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自社でパターン作成

 東京・亀有で創業し、50年ほど前に埼玉県吉川市に移転。会社設立から今年で44期目を迎えるプリーツ加工と縫製業が主力の工場。ピーク時には従業員80人規模の時もあったが、35年前に事業を縮小し、再スタートを切った。元々プリーツ加工が主力で後から縫製業を加えて運営していたが、現社長の生田貴之氏が大学卒業後に入社した約20年前に当時社長だった父親と相談し、繁忙期と閑散期の差が激しく年間稼働させるのが難しいプリーツ加工から縫製業主力に切り替えた。

熟練職人によるハンドメイドのプリーツ加工

 現在は中堅レディスアパレルとの取引が中心で、20~30代向け婦人軽衣料(ブラウス、スカート、ワンピース)を生産する。小ロットが中心のため、同じアイテムを長く作り続けることはないが、スカート換算で月産1500~2000枚となる。従業員はパートタイム勤務を含め18人。縫製業を主軸にプリーツ加工、パターン作成と三つの間口から服作りに臨み、相乗効果を発揮する。縫製では「仕事をより好みせず、アイテムも特化しない。幅広くチャレンジしフレキシブルに対応するのが強み」(生田社長)としている。プリーツ加工では職人によるハンドメイドを得意とする。

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