綿花を取り巻く人権問題 厳しく問われる販売責任

2021/05/11 06:28 更新有料会員限定


サプライチェーンに関わる多くの労働者の人権に徹底的な配慮が必要な時代になった

 自分たちの商品の正体と、サプライチェーンの実態把握の重要性が増してきた。作り手にとっても、売り手にとってもだ。新疆ウイグル自治区の綿に関わる人権問題が昨年から話題に上っているように、商品が作られる過程で自然環境や人権に十分配慮されているかどうか、企業の倫理観や対応がこれまでになく厳しく問われるようになっている。

(小堀真嗣)

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求められる説明

 新疆ウイグル自治区については、強制労働など人権侵害の疑いが欧米から指摘され、昨春以降は米国やカナダ、EU(欧州連合)が禁輸措置など厳しい制裁を課している。衣料品関係ではパタゴニアやH&M、イケアなどがサプライチェーンにおける新疆ウイグル自治区からの素材調達の停止を表明。これに対し、中国では不買運動が起こったという報道も話題となった。

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