《東レ経営研究所産業経済調査部長福田佳之の経済展望㊤》24年度こそ本格回復なるか

2024/04/02 13:00 更新会員限定


 23年10~12月期のGDP(国内総生産)成長率(二次速報値)が前期比年率0.4%増と2四半期ぶりのプラスとなったことを受けて、エコノミストやシンクタンクは今後の日本経済の実質経済成長率見通しを明らかにしている。まず23年度の同成長率見通しについて民間調査機関10社平均では1.3%増と、23年度予測(1.3%増)と比べると、おおむね予測通りにもなったように見える。

23年度は外需が下支え

 ただし、これまでの日本経済について需要項目別に見ると、1年前の予測の想定とは異なる。1年前は、コロナ禍からの回復による内需拡大が日本経済を引っ張り、減速中の海外経済の影響で伸び悩む輸出を一定程度カバーすると見ていた。しかし、ふたを開けてみれば、物価高や資材高の影響で個人消費や設備投資が低迷する一方、海外は米国経済が堅調さを維持したこととインバウンド需要の回復で外需が比較的好調に推移した。つまり、23年度の日本経済は当初の予測とは真逆の、外需がけん引する結果となった。

この記事は無料会員限定記事です。

今すぐ無料で会員登録

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード会員限定連載



この記事に関連する記事