オーガニックコットン(OC)の人気が世界的に高まり、商社が独自の取り組みを深めている。環境配慮型素材の使用が事業の前提となりつつあり、トレーサビリティー(履歴管理)を徹底するため、従来より踏み込んだ手法が目立つ。
(高田淳史)
【関連記事】世界の有機綿生産高 19~20年度は4%増で過去最高
本物を自ら手掛ける
背景には、昨秋インドで発覚したOC認証書の偽造問題や中国新疆ウイグル自治区の人権問題をきっかけに、「しっかりと履歴管理されたOC、綿を使いたい」との要望の急増がある。スタイレム瀧定大阪は、インド法人を活用してインド企業と協業し、種・畑から管理する「オーガニックコットンプロジェクト」を始動した。「欧米企業中心にOCの需要は非常に高いが、本物だけを扱い、販売するには従来よりも踏み込むことが必要だった」ため、OCを含めた綿花の種の販売から紡績、生地生産までを手掛けるNSLグループと組んだ。NSLを通じて約900軒の農家と畑作りや土壌改良から協業し、100トンから扱いを開始した。ゆくゆくは拡大を目指す。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!