東レ、藤田保健衛生大学、NTT、NTTドコモは6日、リハビリテーション用「ヒトエ」ウェアを活用した「リハビリ患者モニタリングシステム」の有効性を検証する共同実験を7日から開始すると発表した。リハビリ患者の心拍数などの生体情報を24時間取得し、最適なトレーニングで早期回復、早期退院を支援する。来年度以降、退院後の在宅リハビリにも広げていく。
ヒトエは、東レとNTTが開発した機能性素材で、非金属だが生体信号を高感度に検出できる。ウェアはヒトエを両脇が接するように配置し、胸部分のトランスミッターが心拍数や傾き、加速度を感知してワイヤレスでサーバーに伝える。金属繊維と違い肌に優しく、電極を使わないため電解質のジェルも必要ない。簡単に着られ、ゆったりとした仕様で、患者の負担は少ない。
6日から健常者30人による予備実験を開始し、今年度中には通院中の患者、入院患者それぞれ30人ずつにヒトエウェアを着用してもらい、回復への効果などを検証する。
同病院では「患者に負担をかけず簡単に着用して24時間モニタリングすることができる。最適なリハビリで治療のクオリティーを上げることができる」と期待する。