都内百貨店の初売り 客単価増で前年売り上げ上回る

2018/01/04 04:28 更新


3日に初売りを始めた伊勢丹新宿本店

 都内百貨店の初売りはそごう・西武が1日、高島屋や松屋銀座本店などが2日、三越伊勢丹が一部の店舗を除いて3日から始まった。福袋をはじめ実用品や値ごろ感ある防寒衣料や雑貨が例年動くが、「今年は高額品の売れ行きが良かった」(三越伊勢丹)という。

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 伊勢丹新宿本店は、開店前に8200人が並び、予定時刻を20分早めて午前9時40分に開店した。福袋は婦人・紳士衣料雑貨、食品、リビングなどで午前中にほぼ完売した。11~12月の正価販売期に浮上した実需のコートや手袋、マフラーなどの防寒アイテムの売れ行きが良かった。冬物セールは昨年に比べて約1週間前倒しし、4日にスタートする。

 2日に初売りをした三越日本橋本店は、入店客数が微減だったが売り上げは前年実績を超えた。「単価の高い商品の売れ行きが良い」という。高島屋日本橋店や松屋銀座本店は、ネクタイ、バッグ、靴など紳士雑貨、ネックウェア、ハンカチなど婦人洋品の福袋やセール品を中心に、デーリーアイテムや買い替えの需要が目立った。小田急百貨店新宿店は、入店客数が5%増、売り上げが2%増で、紳士雑貨・洋品の動きが良かった。

 元日営業が6年目となった西武池袋本店は、売り上げが5%増で、「初詣帰りのお客様や訪日外国人が加わり、入店客数は前年を上回った」という。

 都内百貨店の昨年12月売り上げは、宝飾・時計など高額品が引き続き堅調だった。婦人服も上向いているが、復調するまでの勢いはない。三越伊勢丹の杉江俊彦社長は「個人消費が上向きつつある。これまでと買い方が異なるミレニアル世代への対応を強めたい」と話している。



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