丹青社が渋谷でNFTを活用 商業施設へ新たな来店促進の実証実験

2022/04/21 06:28 更新


7メートルの柱型デジタルサイネージでも表現した

 丹青社は渋谷でNFT(非代替性トークン)を活用、商業施設の新たな来店促進の実証実験を行った。アートなどのイベントを通じて商業施設での体験価値を高め、テナント揃えだけでは引き付けられない層のコミュニティーの創出につなげることを目指した。

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 レイヤードミヤシタパークでは三井不動産とともに、4月4~11日に陶芸家の古賀崇洋氏の作品を2階吹き抜け広場に展示、同広場の高さ7メートルの柱型のデジタルサイネージ(電子看板)を使ってアピールした。展示したリアル作品と併せ、NFTで3D・CG作品も販売することにしており、来場者は優先的に購入できるホワイトリストに登録できる。招き猫をモチーフに下克上を表現するアートは、7日の時点で170万円のリアル作品3体は完売、3万円でエディション数100のNFT作品も60のホワイトリスト登録があった。イベントは吹き抜け広場のパブリックアートになっており、フォトスポットになるなど波及効果もある。

 3月11日~4月3日には東急プラザ渋谷3階の「111」(イチ・イチ・イチ)で東急不動産とともに、アーティストの中條亜耶氏とNFTクリエイターのWhiplus氏によるチンアナゴをモチーフにしたデジタルアート「浅瀬のおともだち」展を開いた。こちらも土日限定で1111のNFTホワイトリスト登録を受けており、登録者限定のオンライン上のコミュニティーも設けていた。

 両実証実験ともセンシングにより来場者の属性や滞留時間のデータを収集しており検証に生かす。丹青社は商業施設などの空間作りを担うが、引き続きデジタル技術を活用した新たな来店促進の実装を目指すことにしている。

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