謹んで年頭のごあいさつを申し上げます。今年の時代の最先端をゆく若者たちの消費はどう変化するのでしょうか。15~24歳女性443人のアンケートをもとに作った「SHIBUYA109Lab.トレンド予測2024」では、彼らの消費マインドが見えてきています。
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今年の若者消費は「デトックス」がキーワードとなりそうです。
自然界隈してきた
例えば、モノ・コト部門に挙げられた「自然界隈」。高原や川などの自然を好む界隈(かいわい)のことを指し、自然豊かな場所に出向き、リフレッシュしている写真や動画に「#自然界隈」をつけて投稿をするZ世代が増えてきています。
SHIBUYA109館内でのヒアリングでも、自然界隈はバラ園、公園、海や山、川などに行き、「自然界隈してきた」と話す若者に度々出会います。「ヴィンテージ雑貨・蚤の市」もトレンド予測に入りましたが、これらも屋外でのゆったりした時間や珍しいアイテムを没頭して探す楽しさが魅力のようです。
また、健康志向の高まりも見られます。10年ほど前に流行したアサイーという果実で作ったスムージーにグラノーラやフルーツなどをトッピングしたスイーツ「アサイーボウル」の人気が再燃。見た目のおしゃれさだけでなく、美容や健康にも良いことを魅力に感じていることが、今年のトレンドとしてユニークです。
自分を労わる
最近、若者と話していて感じるのが、SNSや不特定多数とのコミュニケーションに対する疲れです。いわゆる「SNS疲れ」ですが、疲れているからといって、コミュニケーションとトレンドの中心になっているSNSから離れられるわけではなく、少々疲弊しているようにも感じます。昨年からコロナの影響が薄くなり、人との交流が増えたことも関係しているかもしれません。
その影響もあってか、少人数のコミュニティーを大事にする傾向が見られます。「SHIBUYA109Lab.トレンド大賞2023」でも「Be Real」や「Tap Now」など、深く狭いコミュニティーで楽しむSNSがトレンドとして名前が挙がりました。
もちろんSNSネイティブの若者にとっては「自然界隈」も「ヴィンテージ雑貨・蚤の市」も「アサイーボウル」も、SNSで共有する対象でもあります。しかし、これらは、少人数と共有しているSNS「Be Real映え」が期待できるという声も実際に多く聞かれており、共有範囲を狭めたい傾向がうかがえます。
不特定多数とコミュニケーションしなければならないSNSから一時的に離れた環境を楽しみ、飾ることなく自分を労わり〝デトックス〟が体験できることをより重視しているようです。