渋谷109 飲食ゾーンの「モグモグスタンド」が好発進

2019/07/12 06:26 更新


 渋谷109の地下2階食物販ゾーン「モグモグスタンド」の出足が好調だ。6月28日にオープンし、「計画を上回る売り上げ」(澤邊亮オムニチャネル事業部MDプランニング部長)で推移しており、他フロアにも効果が波及している。6月の全館の売り上げは前年同月比7.6%増、入館客数は16.9%で、28日からの入館客数は21.4%増と伸びている。

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 同フロアはこれまでファッション・雑貨中心だったが、「食の行列発信地」をコンセプトに食物販のゾーンに刷新した。店舗面積は約1000平方メートル。新業態を含むスイーツやカフェのほか、プリントシール機「モレルミニョン」など10店が揃う。タピオカドリンク専門店「チャタイム」や「シブヤボックス・カフェ&スペース」の第1弾企画「BT21カフェ」などが売り上げをけん引しているほか、イチゴあめ専門店「ストロベリーフェチ」が「想像以上の人気があった」という。

 インフルエンサーや企業と協業し、新たなメニューを開発・販売する、同社の直営店「イマダキッチン」も計画通りで順調に推移。今後も様々な軸で協業して新メニューを開発し、新鮮さを出す。

 平日は中高生を中心に若い層が多いが、休日にはファミリー層や年齢の高い客などこれまで少なかった客層も増えたという。インバウンド(訪日外国人)も多く来店している。「若者がたまれる場所をつくる」という構想通りに共用スペースや、写真・動画撮影スタジオ・ラウンジ・イベントスペースの「キレイモ・スタジオ」などで滞留する客が増え、上層階とモグモグスタンドへの相互送客につなげている。

 また、各店にフォトスポットを設けるなど内装にこだわったことで買った商品の写真を撮ってSNSで拡散するなどの「体験の共有」も生まれた。こうした工夫は同社の若者マーケティング機関「シブヤ109ラボ」の分析情報を生かしている。

 各店それぞれに情報を共有し、109限定メニューの開発にも役立てた。「ただ店を入れるのだけでなく、写真映えする内装にするなど他の場所では体験できないものも加える」ことで相乗効果を生み、集客している。

 今後も、引き続きシブヤ109ラボで分析した情報を活用しながらファッションと絡めた打ち出しや、マグネット・バイ・渋谷109の7階飲食フロア「マグセブン」との共同販促など多方面での連携を検討していくという。

フォトスポットを色々な場所に配置することで「体験を共有したい」というニーズを取り込んだ


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