《ポップアップショップの正解》②ターゲティングと告知 SNSで顧客の関心を調査

2024/03/08 14:00 更新


服以外の興味関心も探る必要がある

 前回は主に「商圏」「出店場所」についての考え方について聞きました。今回は「ターゲティング」と「告知のタイミング」についてです。

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面倒だけど有用

 深地 集客のためのターゲティングについてはよく聞かれます。

 対人マン アパレルの場合、多くの人は競合ブランドを想起していることが多い。でもそのブランド、本当に自分たちの顧客が買っているのかは疑う必要があります。

 深地 百貨店なら買い回りブランドなどの情報は出してもらえますけど、そんなデータを取得出来ていない場合はヒアリングが必要ですね。また、館以外で買っている物もありますね。

 対人マン お客様の購入を服だけで絞り込んでいるのはおかしな話です。当たり前だけど、服以外にも日々様々な物を購入しています。飲食店やテーマパークなど、あらゆるジャンルに興味関心があるはずですから。それらはSNS上に全て公開されているので、そこを掘っていくのは基本ですね。

 深地 自店のフォロワーをつぶさに見ていけば、おのずとターゲットが日々どのような物を好んで購入しているのかが分かるというわけですね。調べるのは相当面倒な作業ですが、時間をかければ誰でもできることです。

 対人マン 当たり前のことをどれだけ積み重ねられるか。あるお客様は普段「ザラ」で買い物して、「スターバックス」の新作が出たらすぐにチェック。「イケア」のような雰囲気が好きで店頭に行って写真をSNSにアップするけど実際に購入しない、など人物の解像度が高まればターゲティングは簡単。あとは徹底して発信するだけです。

告知は50日前

 深地 もう一つ気になるのは、ポップアップショップの告知はどの程度前もってやればいいのかです。クライアントにもよく聞かれます。

 対人マン 自分の支援先にはいつも、開催の50日前から告知してもらっています。理由はお客様に確実に予定を空けてもらうためと、意外と告知をしっかり見ていないから繰り返し発信する必要があり、そう考えると一定期間が必要なのです。自分に置き換えてみればわかりますが、仕事も含めてそのくらい先じゃないと予定が空いていることがないですから。

 深地 事前告知は2週間前くらいから始めるところが多いですね。もっと短いと3日前とか。繰り返し告知できるのはSNSの良いところですね。でもわずらわしく思われるのでは、とちゅうちょしてしまうショップもたくさんありそうです。

 対人マン お客様はそこまでSNSの投稿をしっかり見ていないから、わずらわしさに配慮する必要はありません。それよりも、新規でフォローしてくれたお客様に対して告知が抜け漏れることを心配した方がいいのです。

 深地 ターゲティング一つとっても盲点はたくさんありました。次回は、実際にこれらの考え方からどのように事前準備していくかについてお話ししてもらいましょう。

対人マンさん(左)、深地雅也さん

【連載】《ポップアップショップの正解》

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