おぼろタオルは低迷期に弱まった企画力や販売力を高めるため、積極的な対面販売会やイベント出展を開始した。消費者に愛される商品開発で、タオルメーカーとしての誇りを取り戻してみせる。森田壮(現専務)と山﨑伸治(現常務)は改革に拍車をかけた。
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100年ぶりの特許
ちょうどその時、16年に伊勢志摩サミット(先進国首脳会議)が開催され、三重県を世界にアピールする取り組みが多く行われた。同社も伊勢型紙と協業し、「伊勢古式着物文様」をおぼろ染めしたタオルを開発。創業当時の特許「朧(おぼろ)染タオル製造法」に新たなデザインを拡張した形で特許を再取得した。107年ぶりのことだった。サミットの夕食会にそのタオルが使われマスコミに取り上げられるなど、久しぶりに脚光を浴び、自信を取り戻していく。
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